シャーマン 薬草と話す人々 PART2

時にシャーマンたちは、驚くような薬草の使い方をします。
 
例えば、
アマゾンのシャーマンたちは、植物の力を借りて、動物の霊をよく呼び出します。
ペルーのあるシャーマンは、
ある植物の茎はジャガーの霊を、
そして、その植物の根はアナコンダの霊を呼び出すために使います。


またどれが見ても同じ植物属に属するような亜種も繊細に使い分けします。

例えば、
コロンビアのツカノ族のシャーマンは、「カヒ」の木の亜種を使い分けます。
カヒ・リマは未来の出来事を聞くために使い
メネ・カヒ・マは緑色のヘビの精霊を呼び出せるために
スアナ・カヒ・ナは、赤い幻視を見るために
など、
私たちには理解できない程 
とても繊細な使い方をするものがたくさんあります。

この繊細な使い方で
シャーマンが大手製薬会社に再び脚光をあびるきっかけとなった出来事の一つが、
南太平洋サモア諸島で「タウラセア」と呼ばれるシャーマンたちの出来事です。
 Samoa_upoluwikicopyright:CC BY-SA 2.5サモア島
 
植物学者のポール・コックス博士がサモアを訪れ、
地元のシャーマンであるタウラセアの一人イペネサ・マウイゴアが行った劇症肝炎の治療を見学しました
 
地元に生育する様々なマララの木
どれも同じにしか見えないのですが、
シャーマンによると、いくつかの亜種があるのです。

その中から
ある一種類の木を選び
気の皮を剥いで内側を薬草として利用していました。
Homalanthus_nutanscopyright:CC BY-SA 4.0
マララの木
 
イペネサは、数あるマララの木の中でも、
このマララの亜種だけが劇症肝炎の治療に使える
と説明した
のです。
それらの亜種は、西洋の植物分類学上ではすべて同じマララの木と見なされていたものでした。
そこで、
コックス博士は、この木を米国国立ガン研究所に持ち帰り、分析した結果、
西洋では知られていなかった新たな物質が見つかりました。
その物質は、腫瘍の増殖を阻止し、
さらに試験管での研究では健康な細胞へのエイズウイルスに感染を阻害する作用を持つことが判明したのです。
この物質は、後にプロストラチンと名付けられました。

この発見で、サモアの先住民族の知的財産権を保護するための先駆的な合意が、サモア政府と米国AIDS Research Allianceおよびカリフォルニア大学の間でそれぞれ交わされたのです。
いままでは、先進国が先住民族たちの智恵を一方的に搾取していましたから、これは画期的なことです。

 
この一件で、大手製薬会社はシャーマンの知恵に再び強い関心を寄せることになりました。
その後の米国とスウェーデンの調査でも
サモアで使われる薬用植物の86%に、現代医学に利用可能な強い薬効が見つかっています。

先住民たちは、自分たちの周囲にある植物をとてもよく理解し、利用しています。
アマゾン流域で先住民の調査では、
ボリビアのシャコポ族は、地域の樹木種の95%を利用していました。
ブラジルのテンベ族が61%パーセントの樹木を利用していました。
カアプ-ル族が76%パーセントを利用していました。
それらの多くは、現代医療でも使える薬効を持つものが多いのです。 

古代メキシコの文献の調査でも、アステカの人々が使っていた180種の薬草の分析をしたところ、
85%の植物での薬効が確認されました。
さて、 
残りの15%は薬効がなかったのでしょうか?
それとも現代科学ではまだ発見できないのでしょうか?
 
これについては面白い話がありますので、
PART3に続きます。

今日もありがとうございます。
 
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