今日のニュースで、象牙の話がありました。

 ivoryYAHOO NEWS

中国当局は、明日からの英国王室のウィリアム王子の訪問を前に、
「アフリカからの象牙製品の輸入を一時禁止し、輸入禁止期限を1年とする」と発表しました。

中国と日本は、合法的に象牙を輸入できる国。
2008年のワシントン条約締約国会議による採択で、
世界でたった二カ国だけ、日本と中国は合法的に合計108トンもの象牙を輸入できる許可が出たのです。
ゾウを殺して得た象牙売買による収益は、
象牙輸出国のアフリカゾウ保護活動に充てられることが取り決められました。

ゾウを保護するために、ゾウを殺して象牙を取引できる・・・・。

結局、表向きのこの輸入許可によっても、
象牙の密猟は減ることは無く、

象牙競売に当たっては中国と日本が値を吊り上げたため、
さらに密猟者たちには都合がよくなり、闇市場の形成を促したとされています。

さらに、合法的に象牙を購入できることになってから、
ますます多くの富裕層が罪悪感なく象牙を購入できることになり、需要が激増しています。
たいてい、こういう贅沢品を買う富裕層は、地道に汗水たらし続けて日銭を稼いだ人ではありません。
お金の使い方が、正しくないと思います。

今回の中国の発表も、
英国のNGO環境捜査局EIA(Environmental Investigation Agency)の見解では、
ゾウの保護、密猟の抑制に効果なく、
英国との関係のための「見せかけだけのもの」との評価を示しています。
記事のタイトルのWindow Dressingは、「みせかけだけのもの」「粉飾」という意味です。
eiaEIA



20世紀初めには、およそ1000万頭がいたといわれるアフリカゾウ。
象牙を目的とした殺戮によって、40万頭ほどまでに激減しています。

さらに、
過去25年間に押収された象牙は、1本当たり8.5kgから4kg前後にまで小さくなっています。
ゾウは、5年おきにしか妊娠することは出来ず、また成長するまでに長い年月がかかります。
密猟のスピードが加速したことにより、
若い個体が密猟の対象となったこと
そして、よりお金になる大型の象牙を狙った殺戮により、
大型の牙を持つゾウの遺伝子が消えてしまったのです。

以前このブログ「野生の生薬の乱獲 動物編」でも示したように
供給側にも、
貧困や武装組織の存在、政治的腐敗など数多くの問題がありますが、
需要側がなくなれば、供給側は消滅するはず。

私たちは、象牙を使わなければ生きていけないわけではありません。
美術品も、印鑑も、別の素材でいいのです。
象牙製品は、買わない。

他にも、ブログ「種の絶滅」で書いたように、
私たちができることはたくさんあります

今日もありがとうございます。


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