「ローン・サバイバー」という映画がありました。

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米国海軍精鋭特殊部隊シールズによる実話です。
シールズ史上最大の悲劇といわれる
アフガニスタンでのレッド・ウィング作戦に参加し、
たった一人奇跡的に生き延びて
生還を果たした元隊員マーカス・ラトレルの手記『アフガン、たった一人の生還』を原作に映画化したものです。

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あらすじは、次の通り。
タリバン指導者暗殺作戦のため、敵地に侵入した4人の精鋭部隊シールズ隊員たち。
偵察中に、運悪くタリバン側の山羊飼いの老人と青年、子供たちに遭遇してしまいます。
4人の隊員は、山羊飼いたちを開放することで、タリバンに通報され、
その結果、シールズ4人vsタリバン200人の戦いが始まります。

最初は世界最強と言われるシールズ隊員たちは善戦していますが、
途中からは200人相手にほぼ一方的な戦いとなり、
砲弾に飛ばされ、
銃で撃たれ、
岩壁を落下し、
血まみれになって
一人一人殺されていきます。

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通信担当の隊員の命と引き換えに呼んだ救援ヘリもロケット砲により16名の救援に来た隊員と共に撃墜されてしまいました。
合計19人が死亡する大惨事になりました。


そして、
偶然にも岩陰にはまり、たった一人生き残ったマーカス。

銃弾を浴び、背骨は折れ、皮膚も筋肉も裂けた状態。
瀕死の状態で、敵地にたった一人取り残されました。

瀕死の状態で山の中をさまよい、必死に水場にたどり着いた時、
そこで出会ったアフガニスタン人は瀕死の彼を助け、
村で保護することを決めたのです。
彼はタリバンではなく、パシュトゥーン族でした。

この状態から生き延びて生還したのは、
アフガニスタンに古くから伝わる
「パシュトゥーンワーリ(パシュトゥーンの掟)」のおかげです。
パシュトゥーン族は、アフガニスタンで最も多数派。
その部族には、
「助けが必要な者には、どんな人でも、自らの命を懸けて助ける」
という2000年以上続く掟があるのです。

実際に、彼を保護した村にタリバン兵士がやって来て、マーカスの引き渡しを要求してきます。
でも村人は、自分の命を危険に晒しても、助けたマーカスを守ります。

 
一端は引き下がるタリバンたちが、やがて武器を持って大勢で村に襲いかかったのです。
村が全滅するほどの危険な状態になって、
ようやく米軍緊急部隊が救援に来て、
爆撃機と戦闘ヘリによって空中から大勢のタリバン兵を次々と撃滅していきました。
それで、
マーカスは、無事に米国に帰り、手術を受け生還したのです。

パシュトゥーンの掟。
「助けが必要な者には、どんな人でも、自らの命を懸けて助ける」

マーカスを助けた後、
約10年近くの間、
この米兵を助けた村の人とその家族は命を狙われ続けていたのです。
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さらに
映画公開によって
再び命を狙われることに。



これはマーカスが米国へ呼び寄せた時に撮られた恩人の写真です。

マーカスは、映画公開の時に、このアフガニスタンの恩人をアメリカへ呼び、安全な地で暮らすように申し出をしました。
当初は永住権を取得するためにいろいろ頑張ったのですが、
でも慣れない米国での困難や行き違いがあり、命を狙われながらでも、
祖国の村へ帰ると言って、帰っていったのです。

帰国した時には、すでにタリバン側は「ローン・サバイバー」の海賊版を入手しており、
帰国と同時に彼は再び命を狙われ始めました。
狙撃され、
爆弾を家の中に投げ込まれ・・
娘が爆弾で負傷した時も、危険な状況のためすぐには病院に行けませんでした。

そして10年近く経って、ようやく安全が確保できそうというニュースがありました。

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自分の死よりも、人を助けることを優先する。
すごいことです。

マーカスは、現在シールズを引退し、
「ローン・サバイバー財団」を立ち上げ、
負傷した退役軍人とその家族たちのサポートを始めています。


命をかけて助けてもらった命を大切に使う。

私たちも見知らぬ人のために命をかけることが出来るでしょうか。

見知らぬ人・・・。

一人の人は、二人の親から生まれます。
その二人の親も、四人の祖父母から生まれます。
そして
四人の祖父母も、八人の曾祖父母から生まれます。
ここまでたった三世代遡っただけで合計十四人の御先祖様。
こうやってたった二十数世代溯るだけで、1億人を超えるご先祖様たちがかかわっているのです。

ずっと遡れば、見知らぬ人なんていない。



私たちは、肉体的にも、精神的にも、すべての人と関わりがあります。
同じ地球家族の一員なのです。


多くの人は、自分の守備範囲を限定しています。
すると、
そこに執着が生まれ、
排他的となり、批判的になり、
ますます分離感は強まります。

例えば、ある政治家が失言した場合、徹底して攻撃する人がいますが、
もしその政治家が親しい友人だったなら、同じように攻撃できるのでしょうか?
もっと違うやり方があると思います。

誰でも過ちは犯すし、道を外れることがあります。
過ちを犯すことで何が正しいかを皆で学ぶような、
罪を憎んで、人を憎まずの姿勢は大切だと思います。


自分の器を大きく拡げて、地球人皆家族になりませんか?
私も知ってる知らないに関わらず、何度も人の手助けをしたことがありますし、
助けられたこともあります。


今日もありがとうございます。
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