この広告、
アザラシに銃が突きつけられているように見えますが、
これは
アザラシにバーコードリーダーを突きつけている広告です。

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左上のレシートには、「You buy, the sea pays.」と書かれています。
「あなたが買ったものの代償を、海が支払わなければならない」

現在、海に流出している5兆2500億トンものプラスチックゴミ対策として、作られた広告です。


今や海は、ゴミ箱となってしまっていて、あらゆるゴミは海に流されます。
福島原発の汚染水でさえ、海に流してしまっています。
そのツケは一体どこに行くのでしょうか?

私たちが日々生活している中で、たくさんのゴミが出ます。
こういった現代社会での普通の消費活動が、実は地球の生態系、特に海に大きな負担をかけているのです。



数え切れないほどの海洋生物や鳥が、プラスチックゴミが体に絡まったり、または飲み込んだりしたことが原因で死傷しています。

DVDのケースのカケラたった一つで、クジラが死に至るケースもあるのです。


whale143ナショナルジオグラフィック日本版

このニュースでは、
DVDケースの破片を飲み込んだクジラが、苦しみのあまり、時期的にも場所的にも本来いるべきでない河川に迷い込み、死亡しました。

解剖では、DVDケースの破片で胃が裂け、食事ができない状態であり、
その弱った体で船と衝突し、脊椎を損傷していたことがわかりました。
亡くなるまでの間、相当な苦しみだったことが推測されます。

この記事の中には、ゴミを飲み込んだことにより死亡した2頭のマッコウクジラの話も出てきます。


米国海洋大気庁によると、海に浮遊するゴミで命を落とすイルカやクジラは多いそうです。


こちらは犠牲になった動物たちの写真。
アムステルダム自由大学のInstitute of Environmental Studies (IVM)。
地球環境問題を専門に扱うオランダの研究機関の報告書からの引用です。

microThe Institute for Environmental Studies



海の汚染は、ゴミとして捨てられる物を買う時点ですでに始まっています。

これは魚(左)と魚の稚魚(右)の写真。
魚の体内からはプラスチック。


micro2The Institute for Environmental Studies

そして体長7mmの稚魚の体内にもプラスチック。

micro21The Institute for Environmental Studies


そして目に見えないマイクロプラスチックはどこまでも浸透していきます。
ゴミのプラスチックは分解されて、無くなったように見えても、
ほとんど目に見えない大きさになり、食物連鎖へと入り込み続けます。

実際に天然魚と養殖魚の皮膚からもプラスチックが検出されているのです。
あらゆるところに浸透しているマイクロプラスチック。
 
micro5The Institute for Environmental Studies



1ミクロン単位では、どこにでも入りこめるのです。


さらに、
私たちが衣服を洗濯するだけでも、海は、見えないほどの大きさのマイクロプラスチックによって汚染されてしまいます。
洋服を洗う時に発生する衣服から離れた極小のマイクロプラスティックが河川へ流れ込み、
海の生態系に影響するのです。




microplasticBBC News


洗濯だけではなく
顔を洗っても、歯を磨いても、ボディソープで身体を洗っても、

マイクロプラスチックが垂れ流され、環境は汚染されるのです。
あるメーカーのスクラブ洗顔剤はたった1本で、30万個以上のマイクロプラスチックが含有されています。
あなたが顔を洗うたびに、地球は汚染されていく・・。
海外では、自主規制が始まっているものの、日本では普通に使われています。
もちろん企業側も環境への影響は知っているはずですが。



maicro7MyNewsJapan

さらにマイクロビーズは有害化学物質も引き付けやすく、食物連鎖に入っていきます。



ドイツではすでにビールの中からもマイクロプラスチックが検出されています。
ビールを飲みながら、プラスチックも飲んでしまう・・。

image[6]gg Food Additives and Contaminants

さらに、
プラスチックに含まれるビスフェノールA(BPA)は、極微量でも、内分泌や腸内環境を攪乱し、癌などの深刻な健康被害を起こすことが多数の論文でも知られています。
マイクロプラスチックがどのように作用するかは、現在のところ、わかっていません。
でも、身体にいいわけはありません。



いまだに私たちは、プラスチックを垂れ流しています。
(もちろん放射性物質も垂れ流しですが)
そしてそれを意識している人はとても少ないのです。



こちらはPART1-3まであります。画像クリックで閲覧できます。
toxic1VICE


すべては、私たちが買うところから始まります。
そして垂れ流されたゴミは、再び見えない形の汚染となって、
私たちに戻ってきます。

地球を汚すことは、私たち自身を汚すこと。
そして
私たちを汚すことも、地球を汚すこと。


なによりも悲しい汚れは、「心の汚染」です。

「洗心」
私たちは、毎日身体を洗いますが、心を洗うことの方がもっと大切です。
「心の汚れ」が環境汚染の原因。
洗心しないまま、対応しようとしても
この
過剰消費社会では清らかな地球環境は維持できません。


中国の唐の時代に龍牙和尚の言葉に
「木喰草衣心似月」
というものがあります。
質素に木の実を食し、
草を編んで作った簡素な衣服を着ていても、
心は月のように美しいという意味です。

心と感覚のコントロールは相互に影響を与え合います。
世の中の流行を追い求める欲望から離れ、感覚を制御している方が、
より清らかで美しい心を保ちやすくなります。

これが自然の摂理に沿った生き方の原点になります。

人々の心がより清らかになれば、
地球環境はそれと同調して清らかな方向へ向かいます。




今日もありがとうございます。
マイクロプラスチックの話
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