今月12日(一昨日)米国政府は、
米国内の研究機関や飼育施設にいるチンパンジーの保護強化策を発表しました。

米魚類野生生物局は、
飼育中のチンパンジーを野生環境にいる個体と同様に絶滅危惧種に正式分類したのです。

体を傷つけたり、痛みや苦しみを伴ったりする医学実験を行う際は、
米魚類野生生物局の許可が必要になるため、
実質上多くの非人道的実験は、実施できなくなります。

少なくとも1800頭以上のチンパンジーが残酷な実験から解放されることになるのです。



その一方で、
今まで飼育されていたチンパンジーたちを、事前に捨ててしまおうとする動きも出ています。
実質上の見殺しです。

ニューヨークタイムズにこういう記事がありました。

「ニューヨーク血液センターの研究用に使われたリベリアのチンパンジーたち、不安定な将来に直面」

 nytNewYorkYimes

NY血液センターでは、1970年代からチンパンジーたちを各種実験に使ってきました。
そして10年前に200頭ほどのチンパンジーたちをリベリアにある6つの島へ移送し、
人の世話の元で暮らしていました。

それが
今年の三月になって、NY血液センターが撤退し、資金提供も停止、
実験に使われてきたチンパンジーたちが突然捨てられたのです。
この島では、チンパンジーたちは自力で生きていくことは出来ません。
人間のために、実験台として犠牲になったあげく、予算削減のために見殺し・・。

現在生き残りのチンパンジーたちは、66頭。
幼児や子供は13頭。最年長のサマンサは41歳です。

動物保護団体である Humane Society of the United Statesなどがすぐに食糧援助などに向かいました。


chin2Agnes Souchal/The Humane Society of the United State


動画です。




 
チンパンジーたちの命を救う募金活動も始まりました。


savechimpsgofundme


Chimps Desreve Betterキャンペーンも始まりました。
chimpsHumaneSociety of the US



いまこの地球上にはびこっている金銭至上主義は、多くの命をも犠牲にしてしまいます。

私たちはあらゆる人、あらゆる生き物、そして地球環境の影響まで考慮して、
物事を決定する必要がありますが、
目先の欲望の魔力がそれを阻みます。

現代社会はすべてにおいて金権利権優先で、
あらゆる活動をお金に換算することが正当化。

金銭的価値観と完全に離れ、理念や愛を基調に活動できる社会の構築が必要なのは明らかです。
それは、政治家の役割ではなく、
私たち一人一人の思いと言動から始めましょう。

今日もありがとうございます。
 
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