妊娠中に殺虫剤DDTに大量に曝露された場合、
その子どもが大人になってから乳癌になるリスクが上昇する
という研究結果が
「臨床内分泌学・代謝学(Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism)」に発表されました。

研究対象は、かつてDDTが米国で広く使用されていた1960年代の母親たち。
当時、2万754人の女性の妊娠を調査した「小児の健康と発達に関する研究」のデータの中から、
娘たちが52歳までに乳がんと診断された母親118人の保存されていた血液を分析。
「妊婦の血液中のDDT濃度が高いと、その娘が将来乳癌にかかるリスクが約4倍に高まる」
さらに、
「乳癌と診断された娘たちの83%は、ホルモン感受性が陽性の乳癌」であり、
「DDTへの暴露が最も多かった母親グループの娘は、暴露がなかった母親の娘たちに比べ、進行がんと診断される確率が高い。」
という明らかにDDTの曝露と乳癌の関係性を示す結果でした。
svgWikimedia


環境中のDDTが、癌と関連することを示すデータを得るまでに54年かかりました。


DDTが先進国各国で禁止されてから、かなりの年月が経過しています。

でも、いまだに人や動物、そして環境中からかなりの濃度で残留していることが判明しています。

欧州の調査では、99%の人の体内から数十年前に使用禁止されたDDTがいまだに検出されることが判明しています。

DDTが禁止されて数十年を経た米国でも、
いまだに小鳥たちの身体にDDTが残留し、
悪影響を与えているという報告も出ています。

ddt3michiganradio.org



DDTの縁の無さそうなクジラでさえも、
いまだにその耳垢から高濃度のDDTが検出されます。

数十年前に使用禁止され忘れ去られた薬剤の汚染が
いまだあらゆる所に残り続けているのです。

earwaxnpr.org


内分泌かく乱物質(環境ホルモン)として知られるDDTは体内に取り込まれると、
「女性ホルモン」と呼ばれるエストロゲンのように作用し、
体内のホルモンの作用を乱すことが知られています。

一般には女性ホルモンと呼ばれているエストロゲンは,
実は女性生殖器にだけ効くわけではありません。
最近になって、エストロゲン受容体は全身の細胞に存在し、
その働きは多岐にわたっていることが解明されつつあります。

合成エストロゲン製剤は、
女性生殖器以外の部位にも、予期せず作用するために、
例えば服用後にパニック障害のような精神疾患を引き起こす例や肺癌のリスクを高めることなどが報告されています。
しかも、処方する側も正確に誰に予期せぬ副作用が出るかは、前もって知ることはできません。

かつて流産防止の目的で処方されてきた合成女性ホルモンのジエチルスチルベストロールという薬がありました。
この医薬品は、当時とても有効だとして数百万人という妊娠女性に処方されました
しかし、
年月が数十年たって当時生まれてきた子供たち、女性には生殖器系の癌、男性には精巣癌などの異常が多発してしまった悲劇が起こりました。
この薬品の副作用と偶然にも発覚するまでには、DDTの時と同じようにとても長い年月がかかりました。
まさか、
癌の原因が自分の生まれる前の母親が妊娠に良いといって飲んだ薬だとは誰も思わなかったからです。


化学物質蔓延の現代社会。
米国の企業だけを見ても、垂れ流している化学物質は114兆リットルもあるのです!
地球全体では、どれほどの化学物質を垂れ流しているのでしょうか?

それは、
自分が入浴しているお風呂の中でうんこするようなものです。

意識的に日用品の使用を減らすだけでも世界は変わります。
私たちの生活は、すべて化学物質の利用に直結してしまっているからです。
贅沢をすれば、するだけ、地球が、そして自分が汚れていく。


地球を汚すことは、自分自身を汚すこと。身体も心も。
そして
自分自身を汚すことは、地球を汚すこと。


この世界のすべては、不可分の存在だということは知っておく必要があります。


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