ベトナムはかつて、
ゾウの楽園でした。

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1980年には、1,500~2,000頭の野生のゾウがいました。
2009年には、国際的な野生動植物保護団体ファウナ・フローラ・インターナショナル(FFI)が、ベトナムの野生ゾウの個体数が150頭に激減しており絶滅の危機にあると警告していました。
それが
2013年の調査では、たったの70頭にまで激減していたのです。
そして
今では10-15頭くらいしかいないのではないかと推測する保護団体もいます。



ベトナムも急速な経済発展期を迎えて、森林の伐採や農地化が進み、
野生のゾウは生活圏を失ってしまいました。

その狭くなった生息地で、いまだに、象牙のために殺されたり、害獣として駆除されてしまっています。

2006年にベトナム政府は、ゾウを保護する「緊急行動計画」を発表しました。
でも、その計画は実行されませんでした。

ベトナムにあるゾウの主要生息地ダク・ラク省にある国立公園には、ゾウの保護センターがありますが、
予算がないために、ゾウを密猟から守ることはできないと言っています。


この写真は、最近 罠にかかった4歳の雄の仔象です。


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脚には大ケガをしていました。
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このゾウは偶然動物保護団体AnimalsAsiaに発見され、
保護されて、手厚く治療を受けることができました。

でも、ベトナムはアジア地域で一番最初にゾウが絶滅する国だと言われています。
ベトナムは2011年にジャワサイも絶滅しました。
最後の一頭は、角を切り取られて亡くなりました。

vetnam22livescience.com

テナガザルやセンザンコウなども、ベトナムでは絶滅の危機にあります。

いつも絶滅してから、そっと報道されるのです。


私たちの現代生活は、
物はなんでも完成形で売られ、
食べ物もすぐに食べられる加工食品の形で売られています。
そのため、
一番最初の原材料や
途中のプロセスを知っている人はほとんどいません。

もう、一から自分で何かを作るということはほとんどなくなった生活をしています。
報道も同じ。
結果だけが届けられます。
そこに至った経緯や、その結果が出るまでのプロセスは無視されるのです。

動物も絶滅してから、はじめて大きなニュースになる。

でも、
途中の経過を知れば、そして
今の状態ではどのようになるのか、
何をすればいいのか
物事の過程をもっと大事にするべきなのです。

サッカーの試合でも、何対何で勝ったという結果だけでは、本当のサッカーファンは満足しないでしょう。
どの選手がどのようなファインプレーをしたのかが、とても大事なはずです。

日常生活においても、
いつもそのプロセスを意識してみませんか?


結果に対する認識が大きく変わるはずです。



今日もありがとうございます。
 
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