世界自然保護基金(WWF)は、
海洋生物の生息数が、
1970年から2012年までの約40年間に49%減少したとの報告書を公表しました。

報告書は、
「リビング・ブルー・プラネット・レポート(Living Blue Planet Report)」
livngblueWWF

今回の大規模調査では、
魚類の他にも、海洋哺乳類、海鳥を含む海洋生物1234種5829個体群
が対象です。

さらに、海の生き物の生存に必要なサンゴ礁やマングローブ林、海草類も大幅に減少していることも判明しました。
海水温度の上昇が続けば、
サンゴ礁が今後50年のうちに絶滅する怖れもあると予測しています。

今回調査対象の魚の3分の1以上がサンゴ礁と共存しており、
それらの魚類は、世界の約8億5000万人が食料にしています。

ブラジルでは、最近だけで80%のサンゴ礁を失いました。
私たちの生活排水にも大金亜影響を受けていることがわかっています。



生物の減少は、過剰捕獲や環境の変化、汚染などさまざまな要因がありますが、
人為的なものが一番大きいようです。



多くの魚で過剰捕獲が問題になってきています。

次の写真は、1957年と2007年のフロリダのキーウエストの同じ場所の写真です。
1957年
1flkeys1cmbc.ucsd.edu

2007年
1flkeys2cmbc.ucsd.edu

ちょうど50年に間に
魚の大きさは、91.7cmから42.4cmに縮小
魚の大きさも、19.9kgから 2.3 kgに縮小しています。


こちらは、1950年代と1980年代の写真の比較。

1950年代
ポパイが出てきそうな写真です。
article-2157893-134B18B8000005DC-427_634x500MailOnline

1980年代
魚がとても小さくなっています。
article-2157893-134B18C7000005DC-244_634x458
MailOnline

過剰捕獲は多くの先進国で問題になっています。
fish33OCEANA

そして、魚が激減しているにもかかわらず、
一人あたりの魚の消費量は
1960年の9.9kgから
2012年の19.9kgに増えてしまっています。

そして毎年800万トンものゴミが海へ捨てられています。

oceams44WWF






さらに異常気象や環境汚染、原因不明の大量死・・・。

fishlillTheWatchers

そしてそれは、
WWFの海洋レポートだけでなく、
淡水でも悲惨な現実があります。


fish334Chinadaily
例えば、
中国最大の河川である長江では、生態系が崩壊しています。
主な魚の数が1950年代と比較して99.7%減少。
主な魚の種類も147種から17種に激減しています。

ケニアのトゥルカナ湖周辺には、わずか数百人のエルモロ族がいます。
この部族では、湖の魚が主食ですが、
魚の数が激減。
食料に困り、部族に残る人も減り、部族の消滅が懸念されています。




“最後の木が切り倒され、最後の川が汚染され、最後の魚まで獲り尽くされて、ようやく気づくだろう、お金は食べられないということに”
アメリカ先住民クリー族の予言

ロシアでは、潰滅前に生物のDNAを集める「ノアの方舟」計画が開始されています。
430万種を目標に収集しています。
オーストラリアでは、サンゴ絶滅に備えて、砂漠地帯にサンゴを保存しています。

でも、まずは現状の回復に全力を尽くす時期です。

海は、再生可能な資源。
世界中で保護されている海域は、現在たったの3.4%です。
過剰捕獲を控えると共に、
保護海域を拡大していくことが早急に必要です。

私たちも、
ゴミを減らすこと、
過剰に食べないこと、
生活排水を減らす努力をすること、
など、
できることはたくさんあります。 


今日もありがとうございます。
ブログランキング参加しています。
よろしければ応援お願いいたします。


人気ブログランキングへ