特定外来生物で初めての根絶。

現在日本にはたくさんの特定外来種が生息しています。

今回特定外来生物に指定されたばかりの鳥「カナダガン」が根絶されました

1024px-Canada-Goose-SzmurloWikipedia

カナダガンは、その名前の通り
カナダからアメリカ合衆国北部に生息する大型の美しい鳥です。



1985年に初めて日本国内の野外で確認されました。
飛来してきたというよりも、
どこかの飼育施設から逃げたと推測されています。

政府は、民間グループと協力して
成鳥79羽、
卵150個以上を「駆除」


外来種は、
人の活動に伴って国内に持ち込まれたもの。
日本では、特に明治時代以降に持ち込まれたもの。

そして国内の生態系に大きな影響を与えてしまい、
それをまた
人の都合で「駆除」する。


時には、
コブハクチョウのように
外来種でも駆除の対象にされない優遇されている種もあります。
これは単に、見た目が綺麗だからなのかもしれません。




海外から来た動物は、
天敵がいなければどんどん繁殖し
その土地固有の生態系に影響を与えていきます。



例えば、
島内に希少な固有種が生息する奄美大島では、
ネズミやハブの対策として
マングースを導入してしまいました。

でもマングースは、
ハブを食べることも無く、
ネズミの被害も減少することなく、
天敵のいない地で、どんどん繁殖してしまいました。

複雑かつ繊細でいながらも、安定したバランスを有する生態系を
人が理解できるはずもなく。


その結果、
アマミノクロウサギ、アマミトゲネズミ、アマミヤマシギなどの
貴重な固有種が存続の脅威にさらされています。

小さな島の中で、
とても長い年月に渡って作られた完璧な生態系が
いとも簡単に破壊されてしまいました。


首都圏の多摩川なども
ペットとして買われていた生き物を放されるために
200種を超える、
とても多くの外来種が生息し、
タマゾン川などとも呼ばれるようになりました。



海外から来た植物も、
生育を妨げるものがなければどんどん増えていきます。


例えば、
セイタカアワダチソウは、
根から周囲の植物の成長を抑える化学物質を放出します。
それによって、
自分の生育地を拡大していきます。

でも
原産地では、
他の植物はセイタカアワダチソウの化学物質に対抗することができるため、
セイタカアワダチソウは無造作に拡がらない生態系が出来ています。


私たちは、
本来の生息地から、動物たちを引き離さないこと、
一度飼ったら、最後まで責任を持って飼育すること。


まずは、
身近なところから、しっかりと管理していく必要があります。



飼えなくなって、野外に放した、
たった一匹の生き物が
後から
多くの命を殺す結果となってしまうこともあるのです。




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