西日本最大規模の縄文時代後期の集落跡である
本野原遺跡。

この遺跡から出土した縄文時代後期の土器から
クロゴキブリの卵の圧痕が発見されました。

JomonPotteryWikipedia


クロゴキブリ。
漢字で書くと、黒蜚蠊。

クロゴキブリは、
チャバネゴキブリと共に
日本では一般的によく見られるゴキブリです。
たまに
「G 」とも呼ばれているようです。


今までは、
クロゴキブリは、
中国が原産地と言われてきました。


そのゴキちゃんの痕跡が、
 約4300年前と約4000年前の縄文土器2点から検出されました。

ということは、
もともと日本にいた在来種の可能性
もしくは、
4300年以上前から中国と交流があった可能性が出てきたのです。



そして、
土器から出てきたということは
すでに縄文時代には、
人々がゴキちゃんと共に暮らしていた証拠になります。



ゴキちゃんは、
糞が衛生上よくないために嫌われますが、
実は
おしっこはしません。


Blattabacterium(ブラッタバクテリウム)という細菌がゴキちゃんと共生していて
この細菌が
ゴキちゃんの体内の老廃物を、
体が必要な栄養素に変換してしまうのです。

この機能によって
ゴキちゃんは
世界中あらゆる場所で生き延びて、
生息域を拡大することができたのです。

新聞紙を丸めて、叩いてもすーっと逃げる強靭さ。
ゴキちゃんは、
自分の体重の900倍もの圧力にも耐える身体を持っているのです。




現在ゴキちゃんは、
人に嫌われる一方で、

各方面で人の将来にとても役立つとされ、
各種研究が進んでいます。



米国防総省の研究機関では、放射能探知Gを作成したり、
医療研究機関では、ゴキちゃんの脳神経内に強力な抗菌作用があることがわかり、医療分野での応用が期待されています。

他にも
バイオインスピレーション分野でも貢献しています。
ゴキちゃんのもつ優れた機能や形状からインスピレーションを得て、 
工学や医療をはじめ様々な分野に応用することです。 


さらに
ゴキちゃんは、
人の近くにいるほんの5~6種を除いて
約5,000種は森の中にいて、
生態系になくてはならない大切な役割を担っています。

さらに
森の中の小鳥の美しいさえずりも
ゴキブリがいるからと言われています。
野鳥にとって、
とても大切な栄養源なのです。

世界各地の伝統医療では
生薬としても重宝されています。


人や動植物に貢献しながらも
嫌われ続けているゴキちゃん。


もう少し敬意を持ってあげてもいいと思います。



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