地球の気温が上昇中です。

連日暑くて
クマさんも水辺で涼む機会が増えました。

今日は
桜の木を守るクマさんたちの活躍のお話です。

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世界各地の気温も
あきらかに上昇中。


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止める要因は今のところありません。


地球規模の気温の変化は、
生態系に大きく深刻な影響を及ぼし始めています。


動物たちも
生息域が変化してきました。

少しづつ涼しい地域へ
標高の高い地域へと
移動が始まっています。


それで様々な問題も出てきています。

例えば、

ホッキョクギツネ。
北極地域原産の小型のキツネです。
寒さにとても強く、
極寒の地に生きています。

極寒の地に生息しているため、
天敵は少なく、
生息数はほぼ安定していました。

ところが 
北極圏の気温のさらなる上昇に伴い、
アカギツネがさらに北上できるようになり、
ホッキョクギツネが安心できる生息地にまで侵入してきたのです。

ホッキョクギツネは
戦うすべを知りませんので、
アカギツネの餌食になってしまうのです。

(参照:ひかたま:温暖化とホッキョクギツネ


まだ
動物は移動できます。


全く移動が出来ない植物では
すでに大きな被害が出始めています。


例えば
サンゴ礁。

オーストラリアの最大のサンゴ礁グレートバリアリーフでは、
すでに潰滅的ダメージ。
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サンゴ礁の楽園クリスマス島でも
90%がすでに白化。

他の世界のサンゴ礁も
すでに危機的状態。

陸の植物も
大きな危機を迎えています。

植物は
自分で生息場所を動けないのです。


せめて
子孫を涼しい場所に移動してあげるしか方法がありません。

そこに救世主がいました。

クマさんです。


国立研究開発法人:森林総合研究所の研究チームが、
日本の山地に広く分布している野生の桜である、
カスミザクラを
クマさんたちが
標高の低い場所から
標高の高い涼しい場所へと
移動させていることを
発見しました。



kuma 森林総合研究所

この研究チームは、
種子が育った標高を推定する手法を開発し、
それを基に
調べたのです。


他の動物たちも、
植物の実を食べて
種子を糞と共に排泄しますが、

サクラの種子を運ぶのは
約80%がクマさんでした。

ベスト4は、次の通り。

ツキノワグマ 80.3%
テン                  19.6%
アナグマ    0.07%
ニホンザル         0.03%


クマさんは
野生のサクラの種子を
平均307m、
最大738m、
標高の高い涼しい場所へ運んでいました。


クマさんたちは
野生のサクラの種子を標高の髙い地域へと運ぶことにより、
結果として
野生のサクラを
気温上昇から守っていることがわかりました。



動物が、実を食べて
その見返りに種子の散布を手伝ってもらう植物を
周食散布植物
といいます。

周食散布植物は、
最も種数が多い植物群の一つであり、
森林を構成する主要な樹種です。

温帯の森林では、35~71%、
熱帯雨林では、75~90%の樹木が
動物に種子の撒布を依存しています。


森の主であるクマさんたちは、
地球レベルの気温上昇から
森を守ってくれているのです。



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