米オハイオ州にあるシンシナティ動物園

4歳の子供が柵を乗り越えて
ゴリラ舎に落下。

この男の子を保護するため、
ゴリラが射殺されました。 

人命救助優先の観点から
やむ負えない措置でした。


射殺されたのは、
ニシローランドゴリラのハランベくん。
テキサス生まれ、体重約180キロ、17歳の雄。

2014年に繁殖目的で
この動物園にやってきました。
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日本の報道では
ゴリラが男の子を引きずり回したため射殺となっています。

日本では、
どの報道も一方的にゴリラが悪いという記事になっています。

毎回そうですが、
日本の報道で動物の立場を考慮した報道は
ほとんどありません。

そこには問題提起も
今後のよりよい提案もありません。



今回の事件、
実際はどうなのでしょう。

報道写真を見る限り
ゴリラが男の子を襲っているようには見えません。
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ゴリラは男の子にケガがないかチェックしているようです。
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目撃者の話では、
外側のパニックに陥った観客たちから、
男の子を守っているように見えたとの証言がほとんどでした。

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引きずり回したとの報道は、
ゴリラが男の子を
パニックで騒然となった観客から安全な場所へ守るためのように見えます。



霊長類の専門家ジェーン・グダール女史は、

1996年にブルックフィールド動物園で起きた
3歳の子供がゴリラ舎に転落した例を挙げて
ハランベの行動は、
この時のゴリラのとった子供を助ける行動に似ていると話しています。






1986年にも
別の動物園で
ゴリラ舎の中に5歳の男の子が落下した事件がありました。

男の子は落下の衝撃で意識を失いました。
すぐにボスのゴリラであった「ジャンボ」が男の子に駆け寄って
優しく男の子の背中を撫でて介抱したのです。
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男の子の意識が戻り
泣き始めると、ジャンボは
飼育係と救急隊に男の子を渡したのです。

ちなみに、彼はすでに35歳。
今回の件でインタビューを受けていますが、
彼は「射殺は正当な行為」との意見を述べています。
彼の母親は、その意見に反発し
「今回の件は、ゴリラを救う余地があったのではないか」との感想を述べています。

jambo Youtube





それでは
今回は
なぜ射殺したのでしょう。


射殺を決めた関係者の話では、
極度にストレスのかかる動物園に閉じ込めた環境下では
ゴリラがどう行動するのか予測できない。

しかも
観客たちがパニックに陥っているため
ゴリラも動揺する可能性がある。」

今回の措置は
人名救助という観点からは正当なもの。


そして、
ゴリラを動物園という不自然な環境の中に幽閉していること自体が問題であることも
明確になりました。


もちろん
動物園は、
展示の裏では種の保存など
とても大切な役割も多く担っています。

このシンシナティ動物園でも
絶滅が危惧されている
ニシローランドゴリラの繁殖という目的があります。


この件は
今後の動物園での
動物の在り方、待遇改善にも
大きく影響することでしょう。

 
先月5月21日にはチリ国立動物園で
自殺願望の男性がライオンの檻の中に不法侵入し
人名救助のためライオンたちを射殺。
23日にも、インドのネルー動物園で酔っぱらいの男性が
ライオンに触れようと囲いの中に飛びこむ事件が起きています。

動物が脱走したり、人が無断で侵入して
動物たちを射殺する事件は
多く起きています。

1年前には、ジョージアで洪水のために逃げた貴重な動物たちを
次々と射殺する事件も起きています。
ひかたま:大洪水で動物たちが射殺





今回のゴリラ射殺の件では、
世界中の人々や動物保護団体、動物専門家などから
とても多くの非難が動物園に寄せられています。


動物園の外では、追悼する人々も多く
デモ隊も結成されました。


また、
親は子供の世話をしっかりとすることが必要だという親の監督責任を問う指摘も多くみられます。
今回の男の子の親は、
子供誘拐や麻薬売買のほか多くの犯罪歴があったことまで注目され、
子供の放置したことに対して
もう少ししっかりと見ることが出来なかったのかと
多くの人が厳しい意見を寄せています。

こちらの署名には、
目標の30万人まであっという間に集まりそうです。


hamble change.org




自然保護に力を入れているコスタリカでは、
すべての動物園を閉鎖する決定をしました。
ひかたま:コスタリカがすべての動物園閉鎖

コスタリカでは、
娯楽のための狩猟も禁止されています。
さらに、
今後は、救出や保護など動物愛護の正当な理由がなければ、
動物たちを檻に閉じ込めておくことは許可されなくなります。

コスタリカでは、動物園を閉鎖する代わりに、
植物公園や保護区を拡大していく予定のようです。


この考え方は、今後世界中に影響を与えるものと思います。


今回この男の子は無事に回復するようです。
将来ゴリラの救世主となってくれるかもしれませんね。


一頭の貴重な命の犠牲を無駄にすることなく
現在地球上に残されているゴリラたちの
待遇が改善することを願っています。



ハランベとともに暮らしていた
残りの二頭のゴリラは、
大丈夫でしょうか?

ゴリラはとても頭がいい動物です。
今回の一件で
共に暮らす仲間が理由なく殺されたことは
理解しているはずです。




国連の報告書によると、 
今のペースで天然資源の採取が進んだ場合、 
2030年までにチンパンジー、ゴリラ、オランウータン、テナガザルなど霊長類の生息地は
アフリカで90%、
アジアで99%
が影響を受けることになると予測されています。
 

そしてその大半が絶滅することも危惧されています。 

こちらも
「ひかたま:命をかけてゴリラを守る人たち」

「ひかたま:ゴリラのココちゃんと猫たち」




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