タイで観光客に人気のタイガーテンプル。


観光客は、
トラを撫でたり
散歩したり
一緒に写真を撮れるということで
人気の寺院です。


その観光収入は、
年間3億円以上と言われています。

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この寺院が、
違法に、トラの闇取引をしていることで、
タイ当局が約137頭のトラの保護に動き始めました。

(寺院にいるトラは、2015年4月で147頭、2016年現在推定137頭)


でも、寺院側の強硬な反対によって
数頭ずつの保護になっているようです。


今も次々と運び出されています。


「タイの悪名高いタイガーテンプルからトラを保護」

tai22.reuters.com

麻酔銃が用意されています。
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トラたちに鎮静をかけて運びます。
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ケージにいれて次々と運ばれていきます。

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この時点で
今週月曜日に7頭
火曜日に33頭、
水曜日までに60頭
合計100頭が没収されました。
あと37頭だそうです。

また続いています。

今週中にはすべてのトラの移動完了予定だそうです。
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寺院の冷凍庫からは
トラの赤ちゃんの遺体も40体見つかっています。
これは消えたトラの子の報告書通りです。

トラは一回の出産で4頭ほど産みますが、
この寺院での出産では、1~2頭の申告しかありませんでした。


タイでは
野生動物保護の観点から
野生動物の遺体の保管にも許可が必要ですが、
この寺院では無許可でした。
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以前から
この寺院がトラの虐待や闇取引に関与しているという
元スタッフたちの内部告発や
動物保護団体からの報告はありました。





そして今回
タイガーテンプルの獣医師が
職を辞してタイ当局へ告発したのが
タイ当局が動くきっかけになったようです。


一昨年末に3頭のトラが寺院から消えました。
3歳のファクラム、
5歳のハッピー2
7歳のダオ・ヌア
です。

タイの法律では、
すべてのトラにはマイクロチップが埋めこまれ、
政府に登録が義務づけられています。


タイガーテンプルを辞職した獣医師が
これら3頭に埋め込まれているはずの
マイクロチップを当局に提出し
内部告発に踏み切ったのです。


その後
タイ当局の査察により
この3頭がいなくなっていることを確認しました。

1news.nationalgeographic.com


さらに
オーストラリアの環境保護団体「Cee4life(シー・フォー・ライフ)」が
タイガーテンプルの実態を詳細に調査した結果をまとめた
「タイガー・テンプル・リポート」という報告書を
タイ当局とナショナル ジオグラフィックに提供。

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それは2016年1月に公にも発表しました。(クリックでダウンロード可能)

この報告書によると
この寺院は、
タイの法律も
ワシントン条約も
共に違反していることが確認されています。


生後3ヶ月でマイクロチップが埋め込まれますが、
その前に消えるトラもいるという証言もあります。



トラの専門家たちは、
テイガーテンプルが闇市場に関わることによって
需要が刺激され
さらに野生のトラの密猟に拍車がかかることを懸念しています。


特に
トラの需要が多い中国では、
現在生薬としての需要だけではなく
トラの骨を使ったワインや毛皮が
お金持ちのステータスにもなっているようです。

人は
無駄にお金を持つと倒錯してしまうこともあるのでしょう。

中国では、約5,000頭のトラがこの需要のために飼育されていると聞いたことがあります。



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タイガーテンプルの運営母体は
仏教寺院です。


仏教では
すべての命に対する慈悲の心が基本です。

すべての生き物に対して敬意を払い、
慈悲の心、慈悲の眼を意識することは、
万物万象の中に神性を認識することに繋がります。


できれば、
タイガーテンプルも
慈悲の心を中心に
生まれ変わってほしいと思います。



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