ニムちゃん。
ご存知でしょうか?

世界的に有名になったチンパンジー。

ニムは、
一生涯を通して
人の都合によって犠牲になり
翻弄され続けて
亡くなりました。


projectnim.slantmagazine.com



ニムは、
1973年に
米国オクラホマ州の霊長類センター で生まれました。

生後間もなく、
母親から無理やり引き離されて、
実験に使用する動物としてニューヨークに送られました。


通常、
野生のチンパンジーは
生まれてから4年間は、
母親といつも一緒に過ごします。


それは、
身体の成長だけでなく、
心の成長に最も大切な時期と言われています。


ニムの場合には、
人として育てる実験を行うために
生後2週間で母親から引き離しました。

その実験が
「プロジェクト・ニム」でした。


人間の子供と同様に育てたチ ンパンジーが
人間のようになるのか、
手話を通じて会話を習得できるかどうか
という実験台に使われたのです。



ニムは、
人の中で育ちながら
手話を一つずつ人との会話を覚えていきました。

何か欲しい時
お腹がすいたとき
抱っこしてほしい時
など手話で感情を表現しました。


服を着たり
トイレを使用するなど
人としての習慣も覚えていきました。
project-nim-1920hbo.com


母親役を務めていた女性との信頼関係もできて
順調のように思えましたが、

奔放すぎる育て方をした母親役の女性側と
研究者側の対立によって

母親役の女性は途中で世話役をリタイアすることになります。

そして
ニムは再び第二の母親からも
引き離されてしまったのです。





ニムは、
新しい第三の母親役の女性が決まり
生活の場も移りました。

食事も
テーブルでフォークを使用するなど
人と同じことをさらに学んでいきました。

次第に
ニムは
新しい母親役を信頼するようになっていました。

ところが、
この母親役の女性も
大学院進学のために
離れることになってしまいます。

母親が離れようと決意したのを察したニムは、
母親役の女性を襲ってしまいます。


そして、
ニムはまた三番目の母親からも
見捨てられてしまうのです。




ニムは、
チンパンジーとしての本能を否定され
人として行動するよう強要され、
それに加えて
次々と信頼していた母親役の女性たちに見捨てられ、

心を閉ざすようになり、
次第に狂暴化していきます。


ニムの世話係も人が何人も変わるようになります。
この世話係たちにも
襲いかかるようになってしまいました。



そのため
5歳の時に
ニムは
オクラホマ州の霊長類セ ンターに送り返され
檻の中の生活になったのです。



家は檻に変わり
食事はエサに変わり
トイレもなくなり、

人との信頼関係も毎回裏切られ続けて、

ニムは食欲すら無くなって
衰弱していきます。


そこに一筋の光が見えました。

霊長類センターの学生研究員ボブさんが
ニムを救おうと
毎日ニムと交流し
森へ連れ出し
信頼関係を築いていきました。

ボブは
ニムのことが大好きでした。
ニムも
ボブのことが大好きで信頼していました。

ボブが来ると
ニムは手話で「遊ぼう」と誘います。
Bob-Nimcrystalkidsradio.com


ようやく
ニムに幸せな日がやってきたのもつかの間

霊長類センターの経営が悪化して
ニムは
ニューヨーク大学の実験動物として
売り飛ばされてしまいます。


ボブにもどうすることもできませんでした。


ここで
ニムは、
すべての尊厳を奪われ
テーブルに縛り付けられ
さまざまな新薬を注射され
血液を採られる実験に使われます。

それは拷問と同じこと。

project-nim_james-marshtop10films.co.uk


ボブはニムを救おうと尽力し、
この一件は
メディアによって広く知られることになり
ようやく
ニムは生体実験から解放されます。



そして
ニムは、
動物を保護している牧場へと移送されました。



チンパンジーはもともと集団で生活する動物。
仲間が必要なのです。

でも
この牧場でも
チンパンジーはニムだけでした。

人間不信に陥り
孤独を強いられたニムは、
牧場の犬を殺すなどの行為に出るようになります。


一番最初の母親役だった女性が
ニムに面会に行きましたが、
ニムは彼女も襲ってしまいます。

ずっとニムを見守っていたボブは
牧場にメスのチンパンジーを導入することを働きかけて
メスのチンパンジーがやってきます。

でも
牧場側は
ボブがニムに面会することを禁止してしまいました。


このころ
ボブは大学を卒業して
自分自身でも二ムのために保護施設の建設を計画します。


その後、
メスのチンパンジーは亡くなってしまい
再びニムは孤独な生活をしているのを知ったボブは
ニムに会いにいきます。
牧場の経営者が代わり、
面会が許されたのです。


ボブがニムに会うのは
10年ぶりになります。


ニムはすっかり人間不信に陥り
他の人たちや動物たちが襲われる中で
ボブも久しぶりにニムに会うのに
緊張したと思います。

でも
ニムはボブと会うと
とても喜んで
「遊ぼうね」と手話で伝えてきたのです。


感動の再開でした。

ニムは
世界で唯一
心から信頼できる人を
忘れてはいなかったのです。


でも
残念ながら
ボブが建設した保護施設の完成を待たずに
ニムは
天国へと旅立っていきました。
(T_T)



この話は「プロジェクト・ニム」として
映画化されました。

project-nim-postercollider.com








毎回当ブログでもご紹介している通り、
いまだに
チンパンジーたちの受難は
世界中で続いています。

実験に使いつくして
用が無くなったからと
捨てられたチンパンジーたちも数多くいます。

とても人道的な行為とは思えません。


動物たちとコミュニケーションをとるために
人間の言葉を教えるくらいなら、

頭のよいはずの人間が
動物たちの言葉を学べばいいはずです。




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