オルカ。
このブログでは何度も取り上げた美しい動物です。
まずは
ひかたま:オルカとネイチャーネットワーク構想の冒頭部分の抜粋です。
オルカは,、体長7m~10m以上、体重4~8トンを超える大きさで、
とても広い範囲を生活の場とする世界最大のイルカの仲間です。
1日に泳ぐ距離は150kmを超えます。そして海の奥深くまで潜っていくことが出来ます。
雄大な海の中を泳ぐその姿は、とても美しいです 。
出展:WWF
日本は米国に次いで、世界の水族館の中で二番目のオルカ保有国です。
毎日美しい環境の中を100km以上泳ぐオルカにとって、
水族館の狭くて浅いプールに閉じこめられることは、
どれだけの苦難なのでしょうか。
以前、
私も何度か水族館で亡くなったラッコたちの病理解剖を実施したことがあります。
その時には、
すべてのラッコが胃潰瘍と十二指腸潰瘍を患い、
そこから穿孔して腹膜炎を起こして亡くなっていたことがわかりました。
小さなラッコでさえ、
死亡するほどの相当大きなストレスなのだとわかりました。
ましてや、
体の大きく知能の優れたオルカが
あれほど狭い空間に入れられ、
薬漬けにされ、
芸をさせられ続けたら・・・。
野生のオルカは
雌の母親を中心にした群れで暮らしています。
各群れは、
群れ独自の言葉をもっています。
ところが、
水族館では、
異なるテリトリーから捕獲してきたオルカを
一緒の狭いプールに閉じ込めるのです。
野生のオルカは、
寿命が長く、
米国海洋大気庁NOAAの最近の調査では、
少なくとも50~100年であることがわかっています。
この写真のグラニーちゃんは、
1911年生まれの満103歳。
タイタニック沈没よりも1年早く生まれています。
Flickr/MilesRitter
ところが、
水族館に収容したオルカたちは、
たった数か月から数年で
亡くなってしまうのです。
米国の研究報告では、約5年でした。
野生の寿命の10分の1。
ほとんどの個体が若いうちに死亡します。
そのため、
オルカを水族館で展示する限り、
野生の個体を拉致監禁し続けるしかないのです。
水族館のオルカは、薬漬けにされていることも、
元従業員の証言からわかっています。
TheDodo
抗生物質
抗潰瘍治療薬
向精神薬
鎮静薬
経口避妊薬
その他にも脱水を防ぐ目的で
エサに大量のゼラチンを混ぜたり、
エサの魚には抗真菌薬をあらかじめ混入しています。
これは、
健康な人を独房に閉じ込めて、
薬漬けにして、
脳を麻痺させておくのと同じことです。
これを知的な人たちが平気で行ってしまっているのです。
今日はFREE MORGAN FOUNDATIONからの報告です。
水族館の狭いプールに閉じ込められたオルカは、
薬漬けになろうとも
激しいストレスを抱えながら
生きていかねばなりません。
アダンちゃんの歯の写真を見てみましょう。
FREE MORGAN FOUNDATION
アダンはまだたったの5歳。
人よりも寿命が長いオルカなのに、
5歳でもう歯がボロボロです。
アダンはスペインのロロ公園にいるオルカです。
.loroparque.com
これは
激しいストレスによって
プール施設の壁に激突したり
コンクリートを齧り続けることによる歯の損傷です。
こちらはケトちゃん。
FREE MORGAN FOUNDATION
同じロロ公園の21歳のオルカです。
21歳は、オルカにとっては若齢ですが、
すでに歯がボロボロです。
下顎の先端部も損傷が見られます。
かなりぶつけている証拠です。
自然界のオルカでは見られないひどい状態です。
ロロ公園のオルカたちの歯の調査では
下顎の歯の41~70%が損傷していました。
これは異常なことです。
そして
この歯の異常は
歯の問題だけではなく
心のストレスや身体の状態をも象徴しているのです。
しかもここでは、
損傷のある歯に
無麻酔でドリルで穴をあける処置まで行われています。
これも拷問に近い苦痛です。
これはスカイラちゃん。
12歳です。
米国フロリダ州にあるシーワールドにいる有名なオルカ・ティリクムの娘です。
すでに歯はボロボロ。
FREE MORGAN FOUNDATION
次の写真は
モーガンちゃんの歯を時系列で観察したものです。
オルカの長い生涯の中で
たったの数年間で
歯がボロボロになっていくのが理解できます。
FREE MORGAN FOUNDATION
たったの3年10ヶ月で
ここまでダメージがあるとは
誰も思いもよらないことでした。
75%の歯が損傷してしまいました。
拡大してみると
縦に破断している歯も見られます。
公園側は
健康状態に問題ないと主張していますが、
明らかに問題です。
FREE MORGAN FOUNDATION
モーガンちゃんのプール環境を見ても
明らかです。
FREE MORGAN FOUNDATION
あちこちに
ぶつけた個所や
齧った跡が残されています。
モーガンちゃんは
大西洋を遊泳中に捕獲されました。
捕獲当時痩せていたので
保護とリハビリという名目です。
でも、
保護とリハビリをするはずの野生のオルカは
芸を強要され、
最終的には海に返されるのではなく
ロロ公園に売りに出されてしまいました。
ここで
再度
ひかたま:オルカとネイチャーネットワーク構想からの抜粋をします。
日本でも、
まだ水族館でオルカやイルカなどの海洋哺乳動物を
拉致監禁することが
当たり前のようになっています。
本当にそれが正しいことなのでしょうか?
30年以上も野生のオルカの研究を続けているポール・スポング博士という研究者がいます。
スポング博士は、
ある満月の夜、
月光に照らされた静かな海を泳ぐオルカたちの息づかいを聴いて、
感動したのです。
そして、
博士は、
もし世界中の人々がこの美しい瞬間を見ることが出来るなら、
人々の世界観は大きく変わるだろうと確信しました。
それが、
大自然の中に置いたライブカメラからの映像と音声を全世界に生中継する
ネイチャー・ネットワーク構想
です。
この自由に群れで泳ぐのびのびとした自然のオルカの姿を見てください。
NationalWildlifeFederation
水族館に閉じ込めて虐待されたオルカの姿
そして
大自然の中で
活き活きとした本来の姿の
オルカの群れの姿。
どちらを見たいでしょうか?
熊本県天草市 のように、
海に出ればほぼ確実にイルカの群れに会える所もあります。
水族館に閉じ込められたイルカよりも、
野生のイルカを見る方がよいと思います。
また、こういう場所でもネイチャーネットワークが始まるといいですね。
今日もありがとうございます。
動物たちの現状を多くの人に知っていただくために、
是非
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このブログでは何度も取り上げた美しい動物です。
まずは
ひかたま:オルカとネイチャーネットワーク構想の冒頭部分の抜粋です。
オルカは,、体長7m~10m以上、体重4~8トンを超える大きさで、
とても広い範囲を生活の場とする世界最大のイルカの仲間です。
1日に泳ぐ距離は150kmを超えます。そして海の奥深くまで潜っていくことが出来ます。
雄大な海の中を泳ぐその姿は、とても美しいです 。

日本は米国に次いで、世界の水族館の中で二番目のオルカ保有国です。
毎日美しい環境の中を100km以上泳ぐオルカにとって、
水族館の狭くて浅いプールに閉じこめられることは、
どれだけの苦難なのでしょうか。
以前、
私も何度か水族館で亡くなったラッコたちの病理解剖を実施したことがあります。
その時には、
すべてのラッコが胃潰瘍と十二指腸潰瘍を患い、
そこから穿孔して腹膜炎を起こして亡くなっていたことがわかりました。
小さなラッコでさえ、
死亡するほどの相当大きなストレスなのだとわかりました。
ましてや、
体の大きく知能の優れたオルカが
あれほど狭い空間に入れられ、
薬漬けにされ、
芸をさせられ続けたら・・・。

野生のオルカは
雌の母親を中心にした群れで暮らしています。
各群れは、
群れ独自の言葉をもっています。
ところが、
水族館では、
異なるテリトリーから捕獲してきたオルカを
一緒の狭いプールに閉じ込めるのです。
野生のオルカは、
寿命が長く、
米国海洋大気庁NOAAの最近の調査では、
少なくとも50~100年であることがわかっています。
この写真のグラニーちゃんは、
1911年生まれの満103歳。
タイタニック沈没よりも1年早く生まれています。
Flickr/MilesRitter
ところが、
水族館に収容したオルカたちは、
たった数か月から数年で
亡くなってしまうのです。
米国の研究報告では、約5年でした。
野生の寿命の10分の1。
ほとんどの個体が若いうちに死亡します。
そのため、
オルカを水族館で展示する限り、
野生の個体を拉致監禁し続けるしかないのです。
水族館のオルカは、薬漬けにされていることも、
元従業員の証言からわかっています。

抗生物質
抗潰瘍治療薬
向精神薬
鎮静薬
経口避妊薬
その他にも脱水を防ぐ目的で
エサに大量のゼラチンを混ぜたり、
エサの魚には抗真菌薬をあらかじめ混入しています。
これは、
健康な人を独房に閉じ込めて、
薬漬けにして、
脳を麻痺させておくのと同じことです。
これを知的な人たちが平気で行ってしまっているのです。
今日はFREE MORGAN FOUNDATIONからの報告です。
水族館の狭いプールに閉じ込められたオルカは、
薬漬けになろうとも
激しいストレスを抱えながら
生きていかねばなりません。
アダンちゃんの歯の写真を見てみましょう。

アダンはまだたったの5歳。
人よりも寿命が長いオルカなのに、
5歳でもう歯がボロボロです。
アダンはスペインのロロ公園にいるオルカです。

これは
激しいストレスによって
プール施設の壁に激突したり
コンクリートを齧り続けることによる歯の損傷です。
こちらはケトちゃん。

同じロロ公園の21歳のオルカです。
21歳は、オルカにとっては若齢ですが、
すでに歯がボロボロです。
下顎の先端部も損傷が見られます。
かなりぶつけている証拠です。
自然界のオルカでは見られないひどい状態です。
ロロ公園のオルカたちの歯の調査では
下顎の歯の41~70%が損傷していました。
これは異常なことです。
そして
この歯の異常は
歯の問題だけではなく
心のストレスや身体の状態をも象徴しているのです。
しかもここでは、
損傷のある歯に
無麻酔でドリルで穴をあける処置まで行われています。
これも拷問に近い苦痛です。
これはスカイラちゃん。
12歳です。
米国フロリダ州にあるシーワールドにいる有名なオルカ・ティリクムの娘です。
すでに歯はボロボロ。

次の写真は
モーガンちゃんの歯を時系列で観察したものです。
オルカの長い生涯の中で
たったの数年間で
歯がボロボロになっていくのが理解できます。

たったの3年10ヶ月で
ここまでダメージがあるとは
誰も思いもよらないことでした。
75%の歯が損傷してしまいました。
拡大してみると
縦に破断している歯も見られます。
公園側は
健康状態に問題ないと主張していますが、
明らかに問題です。

モーガンちゃんのプール環境を見ても
明らかです。

あちこちに
ぶつけた個所や
齧った跡が残されています。
モーガンちゃんは
大西洋を遊泳中に捕獲されました。
捕獲当時痩せていたので
保護とリハビリという名目です。
でも、
保護とリハビリをするはずの野生のオルカは
芸を強要され、
最終的には海に返されるのではなく
ロロ公園に売りに出されてしまいました。
ここで
再度
ひかたま:オルカとネイチャーネットワーク構想からの抜粋をします。
日本でも、
まだ水族館でオルカやイルカなどの海洋哺乳動物を
拉致監禁することが
当たり前のようになっています。
本当にそれが正しいことなのでしょうか?
30年以上も野生のオルカの研究を続けているポール・スポング博士という研究者がいます。
スポング博士は、
ある満月の夜、
月光に照らされた静かな海を泳ぐオルカたちの息づかいを聴いて、
感動したのです。
そして、
博士は、
もし世界中の人々がこの美しい瞬間を見ることが出来るなら、
人々の世界観は大きく変わるだろうと確信しました。
それが、
大自然の中に置いたライブカメラからの映像と音声を全世界に生中継する
ネイチャー・ネットワーク構想
です。
この自由に群れで泳ぐのびのびとした自然のオルカの姿を見てください。


水族館に閉じ込めて虐待されたオルカの姿
そして
大自然の中で
活き活きとした本来の姿の
オルカの群れの姿。
どちらを見たいでしょうか?
熊本県天草市 のように、
海に出ればほぼ確実にイルカの群れに会える所もあります。
水族館に閉じ込められたイルカよりも、
野生のイルカを見る方がよいと思います。
また、こういう場所でもネイチャーネットワークが始まるといいですね。
今日もありがとうございます。
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コメント
コメント一覧
子供が小さいころ東京の名前は忘れましたが水族館に行きました。
入館したとたん薬と海水が混じったような悪臭がしたのを覚えています。
ゼリーの水を与えているというのはテレビで知りました。
やはり、そうでしたか。
クジラとイルカは人間と同じ能力を備えているそうで、
ということは、人間と変わらないのに。
酷いと思います。
この子たちがいなければ地球jも成り立たないのに。
こんな汚い檻に閉じ込めて理解できません。
小さい頃から、動物が囚われているようで可哀想で水族館や動物園が好きでない自分が、少数派のようだと感じてましたが、こちらでお会いする皆様にはたくさんいらっしゃいそうですね。
日本の水族館は一般にイメージがいいようで、水族館で働くのは倍率が高く、自慢のお仕事のようです。
海洋哺乳動物の関係者さんの発言で「調教しても言うことをきかない悪い子が居る」とか、「大体早く死ぬものだよ」とか、私には違和感のある言葉を結構聞いたことがあります。
仕事の目線だけだったり、自分の感情を感じないようにしたり、何か不自然な我慢をしているのは、円満な進歩を止めるものなのかも。
このような事実が、多くの人の心と知性に届くことを祈り・・・
どんなに展示方法を工夫したところで、サーカスや見世物小屋と何ら変わりません。
こんな不自然なかたちでは野生動物の本当の姿を知ることはできないです。
やはり野のものは野に、海のものは海に返してあげたい。