インスタントラーメン。

いまや世界中どこに行っても一般的な食材となりました。
年間総需要は、
1990年に150億食、
2001年に500億食、
2012年に1,000億食を達成。
さらに年々需要は伸び続けています。

このインスタントラーメンが
基軸通貨のような役割を果たしている世界があります。



米国の刑務所です。

かつては、
囚人同士の物々交換の通貨として基準とされたものは
タバコや切手が主流でした。

ところが、
最近のアリゾナ米大学の調査の結果では、
米国の刑務所内で今日ではラーメンがその役目を果たしていることが判明。

1990年代初めまでの刑務所内の食事はまともだったそうです。
それから2010年代までの間に、
州の刑務所予算は減らされ、
刑務所の運営経費は高騰したことが原因で
多くの自治体は刑務所の運営を民間企業に委託することになりました。


民間企業では、最も効率よく経費を削減する方法として
服役者たちの食事を質素にする選択をしたのです。



食材も家畜用のものが使われたり、
量も年々少なくしていき、
受刑者に課せられた重労働の割には、
摂取カロリーが圧倒的に足りないという事態になっています。

そこで、
食べやすくてカロリーもあるラーメンの価値が上がり、
注目されるようになってきました。

現在の刑務所内では、
ラーメンは、他の食品やタバコ、衣類などとの取引にも使われるほかに、
他人に洗濯や掃除などを依頼する場合や
トランプなどの賭け金にもなっています。

受刑者同士のケンカの際の仲裁にラーメンが使われることもあるようです。


刑務所では、ラーメンは、
とても有用なのだそうです。


現在では、
元受刑者らによって
刑務所内で作れるラーメンのレシピ本がいくつも出版されています。

1103_prison-ramewbur.org



服役中に工夫したラーメンの味は、
刑務所に入る前の思い出が蘇ることもあり、

出所後に食べるラーメンは、
服役中のつらかった思い出が蘇ることもあるそうです。

ラーメンが基軸通貨の役割を果たしながら、
再犯防止の役割も
持っているのかもしれません。






ちなみに現在の米国の刑務所では、
最高裁判所が服役者の数を減らすように勧告。


ちょっとした犯罪では、刑務所に入れなくなりました。
この一覧表を見ると
例えば、
子どもを誘拐した場合、刑務所に送られるのはたったの29%です。
jailMailOnline


カリフォルニア州では、
この最高裁の判断を受けて受刑者を減らすことに決定。

ところが、コンピューターの操作ミスによって
凶悪犯や性犯罪者たちを大量に釈放してしまう事件まで起きています。

jail2MailOnline



こちらは、
ノルウェイの凶悪犯の刑務所。
檻も鉄格子もなく、服役者たちは優雅に暮らしています。
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