実話に基づいた映画「コンカッション」
ようやく
日本でも公開されることになりました。

Concussion_posterWikipedia


この映画は、
一時期日本での公開が突如中止された映画です。

当時
原作本の翻訳も出版予定が
延期になったという話もありました。

原作は、
米国GQ誌に寄稿されたジャンヌ・マリー・ラスカス氏の記事「Game Brain」です。


映画のタイトルのコンカッションとは
脳しんとうという意味。


米国で人気No.1のスポーツであるアメリカンフットボール。
その元スター選手の死と
競技中に受ける衝撃の因果関係を発見し
真実を追求し続けた実在の医師の物語です。


2002年に
NFL(プロアメリカンフットボールリーグ)の元選手マイク・ウェブスター氏が亡くなりました。
NFLスティーラーズのセンターとして
年度王者決定戦のスーパーボウル4度制覇に貢献し、
殿堂入りした彼は
50歳という若さでの突然死でした。

その遺体を
検死官を務めていた
ナイジェリア出身のベネット・オマル医師が、
死因を突き止めるために解剖します。

遺体に優しく語りかけます。
conc公式サイト



そして、
亡くなったウェブスター氏の脳組織には
慢性外傷性脳症という病気が見られたことを報告しました。


つまり、
ウェブスター氏は、
選手生活の間
競技中に繰り返し頭部に受ける激しい衝撃が
彼の生命を短くしたという証拠を見つけたのです。

実際に
ウェブスター氏の晩年は
脳障害の症状が出ていたようです。

アメリカンフットボールの身体にかかる衝撃は
すごいものです。
オリヴァー・ストーン監督の映画「エニイ・ギブン・サンデー」の中では
選手同士がぶつかった衝撃で
眼球がちぎれて飛び出るシーンが収録されていました。
 


そして
オマル医師は、
NFLでは
ウェブスター氏の他にも
精神症状で病んでいる元選手が多いことから

プレー中の激しい頭部への衝撃を繰り返し受け続けることによって
脳細胞に後遺症を与える可能性を示した論文を発表しました。

 

でも、
この論文は
NFL運営側に都合の悪いもの。

NFL運営側は受け入れられず
論文を撤回させようとして
オマル医師とその周囲の人々に圧力をかけていきます。
con2公式サイト

(この映画自体も
制作会社側がNFL運営サイドを怒らせない内容に編集するように
警告されたことが
内部情報の暴露によって知られることになりました。)


毎週2000万人ものファンを熱狂させて、
多大な経済効果と雇用を生み続ける巨大産業であるNFL。
それをたった一つの論文で
根底から揺るがされることを許さなかったのです。

con3公式サイト

そして
NFL運営側はこの事実を
知りながら
黙認し続けますが、

オマル医師は、
社会の正義と理想を信じて
孤独な戦いを続けます。


その活動が
やがて
5000人近い元選手たちが
集団訴訟を起こす事態へと発展していきます。



そして
昨年2015年に
NFL側が譲歩する形で和解が成立しました。
(この年にオマル医師も正式に米国人になりました。)

そして、
さらに
現状解決に向けて
よりよい改善策が検討されていますが、
まだ根本解決には至っていません。

現実を変えていったのは、
権力に屈することなく
真実を追求しつづけたたった一人の医師と
それを追ったジャーナリスト、
そして
映画の力です。






現在世界最大のプロレス団体WWE(World Wrestling Entertainment)があります。

WWEは、
テレビ中継の視聴者数が6億世帯を超え、
インターネット動画サイトの加入者も130万人以上という巨大組織。
 
この組織でも
元選手たちによる集団訴訟が起きています。

やはり
試合中の脳への衝撃に対する訴訟です。
映画「コンカッション」の影響は大きいようです。

日本と違い、
過激な技は禁止され、選手たちの健康に対する安全策が講じられているWWEでも
訴訟問題が起きているのですから、
日本はどうなのでしょうか。

故橋本真也さんがSTOをかけられ続けた時は
直視できなかった人も多かったようです。
今の米国であれば
即、訴訟に発展してしまうような試合でした。



さらに
サッカーの人工芝の発がん問題でも
集団訴訟が起こるかもしれません。


このような映画を見ると
スポーツの見方が変わりますね。

そして
映画から
世界を変えていくこともできるのですね。
そうすると
映画化してほしいことだらけになります。








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