阿寒湖のマリモ


北海道・阿寒湖の湖底に生育する
まん丸い緑色の球体になる美しい生物。


国の特別天然記念物に指定されています。 


4-1-1a-02gakujoken.or.jp


世界には
マリモが生育する湖はいくつかありますが、
これだけ大型球状体になるのは、
世界で阿寒湖のマリモだけです。

 
大型マリモは
5~9年周期で成長と崩壊を繰り返し、
最大直径は30cmを超えるまでに成長します。

阿寒湖特有の地形や風や波などによって
美しい球形に成長していくのです。


ちなみにお土産のマリモは、
札幌で
手でくるくると藻を丸めて作られています。



今夏8月17日
北海道に台風7号が襲来し
大きな被害をもたらしました。


その台風が、
マリモを絶滅の危機から救ったのです。


マリモの生育を妨げていた大量の水草が
一気に打ち上げられたことにより、
阿寒湖の環境がたったの一日で大きく改善したのです。



阿寒湖畔では、
温泉街の排水で富栄養化してしまい、
その後の下水道の整備で
徐々に水質が改善したものの、
マリモの天敵となる水草が
浅瀬で分布を拡大していきました。

水草の拡大によって、
マリモは
数年前から光合成に必要な回転や移動ができ無い状態となり、
群生地では枯死や崩壊が急速に進んでしまった状態でした。



それが
今回の台風7号による強い南風が
阿寒湖をかき回し、
マリモが群生するチュウルイ湾北側の湖岸には
なんと
約122トンもの水草を打ち上げたのです。



参考資料:マリモと風の関係(釧路市
000025619釧路市



そして
マリモは丸いので一部が打ち上げられただけで、
無事でした。


マリモを傷つけずに
120トンを超える水草を一掃するなんて
人の力では
無理です。



マリモ本来ののびのびと生育できる環境が戻ってきたのです。




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