スタビー軍曹。


野良犬だった時に拾われて
無許可で軍隊に入り、
多くの兵士の命を救って
正式に軍曹として認められたわんこです。

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スタビーは、
1917年エール大学の校内をさまよっているところを、
兵士であったコンロイ氏に保護されました。

そして
コンロイ兵士の所属する歩兵部隊へ連れていき、
その部隊のマスコット犬になりました。

でも、
当時軍隊で犬を飼育することは認められていませんでした。



そして
スタビーのいる歩兵部隊も第一次大戦に参戦することになり、
ヨーロッパの戦地へ向かいます。

この時に兵士がこっそりとスタビーを軍艦ミネソタに乗せたのです。
司令官は船の中でスタビーを発見して、激怒。


その時スタビーは、
まるで人間の兵士のように敬礼したそうです。
いつも歩兵部隊の敬礼を見ていたのです。

これによって
司令官からの特別同行許可を得たスタビーは
部隊と共に戦地へ向かいます。

これはその部隊の写真と言われていますが、
兵士たちの胸の部分には
スタビーと思われるデザインが付けられています。
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スタビーは、
得意の嗅覚によって毒ガスをいち早く探知し、
塹壕を走り回って、
味方の兵士たちに毒ガス攻撃が迫っていることを知らせて回りました。



そのため、
兵士たちは敵の毒ガス攻撃に先立って
ガスマスクをかぶることが出来ました。


これによって
多くの兵士たちが救われたのです。



これは実際のスタビーではなく
イメージ図として描かれています。
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スタビーは毒ガスに暴露されましたが、
治療によって回復し、
スタビー用のガスマスクも用意されました。


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さらに
スタビーは、
敵味方を区別することが出来たため、
味方の負傷兵を医療班に知らせて助けたり、
敵国のスパイの存在を知らせることもできました。



そして
スパイに逮捕後に
スタビーは米国史上初めて
犬の軍曹となり、
専用のジャケットまで贈呈されました。


スタビーは
17の戦闘に参加して活躍しました。



次の写真は、
その功績を讃えて
総司令官から勲章を受け取るスタビー軍曹。



野良犬だったスタビーは、
自分のできることを忠実に実行した結果、
勲章を受け取り、
歴代大統領たちとも面会する軍曹になったのです。
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こちらはスタビーを保護したコンロイ伍長とスタビー軍曹。
飼い主の方が、
軍における地位が低くなってしまいました。

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スタビーの活躍は広く知れ渡るようになり
フランスに駐留中には
第28代アメリカ合衆国大統領ウッドロウ・ウィルソンと面会しました。

手榴弾によって負傷しましたが、
無事に回復。

そして英雄として帰還。

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凱旋パレードでも
英雄です。
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帰国後も
第29代アメリカ合衆国大統領ウォレン・ハーディングによってホワイトハウスに招かれ、
第30代アメリカ合衆国大統領カルビン・クーリッジとも面会しています。
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スタビーは
拾われてから9年後の
1926年に亡くなりました。

スタビーは死後、
スミソニアン自然史博物館によって剥製にされて、
現在は
国立アメリカ歴史博物館に英雄犬として展示されています。

随所作主 立処皆真(ずいしょにしゅとなれば りっしょみなしんなり)
臨濟録の中に出てくる禅語です。


「随所作主」とは
どんな場所、どんな状況におかれても
周囲に流されることなく、
自分自身ができることを一生懸命に行うこと。

「立処皆真」
自分のいるすべての場が、真実の世界となるということ。


スタビーは、
拾われてから、いきなり今までの犬の生活とは無縁の軍隊という場所に身を投じることになりました。

でも
スタビーは全く動じることなく
自分のできることを忠実に行った結果
英雄になりました。


人は誰でも
環境やそこにいる人たちの意識に影響を受けます。

でも
その時に
その場の力に振り回されることなく
自分自身の能力を発揮していく。


スタビーは、
優れた見本として
さまざまな困難な環境に置かれている人々にも
勇気を与えてくれる存在です。



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