北極で異常な高温が続いています。




imrswashingtonpost.com


ワシントンポスト紙では
北極点では例年より36℉(20℃)高い異常な高温を詳しく報じています。

npwashingtonpost.com




デンマーク気象研究所(DMI)は、
北極の天候の変化を1時間ごとに追跡記録していますが、
北極圏上空の大気の温度が、
4週間以上の間
平年よりも9~12℃高い状態が続いていることが判明しています。



そして
先週は数日間にわたり
20℃も高い状態になっていたのです。


この状態は極めて異常です。



北極圏の海は
夏には氷が大きく融解して、
秋になると再び毎日数千平方キロのペースで氷が張って、
再び凍結します。


でも今年は、
例年をはるかに下回るペースでの凍結となっています。
なかなか
凍結しないのです。



次の表は
凍結の状況を示すグラフです。

緑色の破線が、2012年
青線が、2016年です。
グレーの太線が平均値。

現在
過去最悪だった2012年の記録よりもよくない状況です。
imrs (1)washingtonpost.com

米国立雪氷データセンター(NSIDC)の報告でも、
10月の海氷面積が
約640万平方キロと
観測史上最小だったことが発表され、

北極圏では、
2016年9月16日に
観測史上最小にまで氷の範囲が縮小してしまいました。



北極圏だけが異常高温になったのは
特殊な環境に加えて
さまざまな異常気象条件が重なった結果のようです。


最も大きな要因は
地球温暖化。

太陽光が、
雪や氷の上にあたると、
約80%が反射されます。

でも
雪や氷が少なく、
氷の無い海に太陽光線が当たった場合には
80%が反射されずに海水に吸収され、
太陽光のエネルギーは熱に変換されて
蓄積されていきます。


すると
さらに氷結する面積が減り
さらに熱エネルギーが蓄積されるという
悪循環に陥ります。


それに加えて
エルニーニョ現象や
ヨーロッパとアフリカ西海岸沖から吹き上がってきた暖風
などが
さらに高温化を加速しました。


この高温化は
今後も悪化する可能性がとても高いと推測されています。



でも
北極圏では
氷が大規模に溶解しても
海面上昇にはつながらないため
深刻さが
あまり伝わりません。




北極圏には
デンマーク王国の領土グリーンランドがあります。

グリーンランドのほとんどが氷で覆われ
氷の厚い場所では
3,000mにも及ぶ場所もあります。


現在
このグリーンランドの氷も
予測をはるかに超えるスピードで
溶解し始めています。



2011~2014年だけでも
1兆トンの氷が溶解してしまいました。


そして、
現在それを止めることができません。

greenland_iceloss_2011slate.com




グリーンランドの氷の溶解は、
世界規模の深刻な海面上昇を引き起こします。



私たちの経済優先の活動が
未来の環境に
大きく悪影響を及ぼすことは
実は
誰でも知っていること。


それでも
政府も
景気回復、消費拡大と
目先の利益だけを優先しています。

今年の7-9月の国内総生産の統計のなかで
内閣府は
「雇用や所得環境が改善している割には
消費の力強さが足りない」
と発表しています。

つまりもっともっと消費を拡大しなさいと
言っています。


現在の経済政策は、
お金持ちによる
お金持ちのための経済政策。

圧倒的にお金持ちだけに有利なのです。

しかも
地球の資源が無限であるという間違った前提に立っています。

景気回復、
大量生産、
大量消費の先に
何があるのか、本当は明らかなのですが


お金で目がふさがれています。

WASTE-jumbonytimes.com





私たちは

しっかりと目を開いて
この危機的状況に向き合っていく必要があります。





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