現代社会では
過剰な薬やストレス、
そして
大量の化学物質にさらされて生きているために、
腸内細菌叢にも乱れが多く、
お腹が弱い人が多いように思います。

先日は
腐肉を食べても下痢をしないコンドルのお話をしました。

人も
腸内細菌叢を強化したり
正しい食生活を心がけて
お腹を丈夫にしていけばよいのですが、


とりあえず
気軽に下痢止めを使う人も多いようです。



でも
下痢止めも、お薬の一つ。
やはり予期しない副作用が出てくる場合もあります。


例えば、
下痢止めによく配合されている「ロートエキス」

ロートエキスは、
もともとはナス科植物のハシリドコロの根茎や根からの抽出物に由来する成分です。
海外ではベラドンナとして知られています。

Scopolia_japonica-03Wikipedia


ロートエキス中には、
豊富にアルカロイド(アトロピン、スコポラミン、ヒヨスチアミンなど)が含まれていて、
これらは抗コリン作用を有しています。

下痢の時には、
副交感神経が過剰に反応して消化管の動きが過剰になり過ぎるので、

この抗コリン作用のある薬物で
副交感神経の働きを抑えて、
過敏な胃腸の運動を抑えて、下痢が止まってしまいます。


でも
抗コリン作用は、下痢にだけ作用するものではなく、
全身にも影響を与えることはあまり認識されていません。



人によっては
散瞳による目の霞みや視調節障害、異常な眩しさ、
眠気、
口渇、
頭痛
顔面紅潮
便秘などの副作用の可能性がありますし、

授乳中のお母さんでは
母乳が出にくくなったり、
母乳を飲んでいる乳幼児の脈が速くなってしまうこともあります。

前立腺肥大の人では排尿困難になったり
心疾患や甲状腺機能亢進症の人では、心拍数を増加させて、症状を悪化させる怖れもあります。

高温環境で作業やスポーツなどを行う人では 、
発汗が抑制され、体温が上昇してしまう怖れもあります。


また緑内障の治療中の人は
緑内障が悪化する危険性もあります。


また抗うつ剤や抗ヒスタミン剤など
併用に注意が必要な薬もいろいろ知られています。


また下痢は
身体に悪いものを強制的に排泄する体の反応です。
下痢止めを飲むことによって
排泄されるべき細菌や毒素を体内に留めてしまう怖れもあります。


このように
現代社会では気軽に飲む下痢止めですが、
下痢を止めるだけではなく
全身に不要な作用があることも覚えておくとよいでしょう。



今日もありがとうございます。
ブログランキング参加しています。
よろしければクリックお願いいたします。


人気ブログランキング