ニホンライチョウ。

休日の日
お散歩中に
飛んでやってきてくれました。

冬のライチョウは
めったに飛ばないのです。
体力を温存するためです。

私が座っているところに向かって
ずんずん歩いてきてくれました。
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国指定の特別天然記念物です。

ライチョウは、標高2400mを超える厳しい条件の場所に生息しています。
本州中部地方の高山帯(頸城山塊、飛騨山脈、御嶽山、赤石山脈)だけに生息しています。
この地図の赤い部分だけです。
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かつては、
八ヶ岳や白山にもライチョウが生息していた記録がありますが、
現在は生息していません。

中央アルプスにも
1960年代まで生息が確認されていましたが、
駒ヶ岳ロープウェイが開通して観光客の残飯を求めて天敵であるキツネやテンなどが上がってしまい、数年で絶滅してしまいました。


1960年には
白馬岳で捕獲したオス1羽、メス2羽、ヒナ4羽の合計7羽のライチョウを
富士山に運んだことがありますが、
絶滅しました。

1967年には
南アルプスの北岳から山梨県にある金峰山に5羽が移植されましたが、
やはり定着できずに
絶滅しました。

登山者のとても多い南アルプスの北岳では、
絶滅寸前です。

北アルプスでも
登山客がキツネに餌付けしてしまったことがあり、
キツネが登山客の餌を目当てに標高を上げて
ライチョウの生息地に侵入してしまったことがあります。


飼育例としては、
長野県の大町山岳博物館で飼育していましたが、
2004年にすべてのライチョウが死亡してからは
しばらくニホンライチョウの飼育がありませんでしたが、
2015年から上野動物園が人工飼育を試みています。
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とても人懐っこく
私の手元までやってきてくれました。
もちろんこちらから近寄ることはしませんし、
手も差し出したりしません。

ライチョウを見つけても
不用意に近づいてはいけませんし、
立ち入り禁止区域に入ってもいけません。

ライチョウの方から近づいてくれるのを待ちましょう。





冬は純白の美しい羽毛になります。

ライチョウは、
年に三回
繁殖期の春、子育て後の夏、そして冬と
衣替えのように
羽毛の模様を変えます。
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雪の中にいると
近くにいても気が付かないほどの保護色です。

目の周りと尾の先端だけ黒い羽毛です。
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冬の羽毛には
体温を維持する構造が備わっています。
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日本の山岳信仰では
ライチョウは「神の使い」とされてきました。


驚くことに
日本のジビエ料理のレストランでは
いまだに裏メニューとしてライチョウ料理を提供しているところがあります。
料理に使われているのは
海外のライチョウです。
でも
その地でも絶滅が危惧されているのです。

絶対に食べてはいけません。
その国でも絶滅が危惧されていて、
いま狩猟禁止の法案を通しているところです。
需要があれば
駆け込みで殺されてしまう可能性があります。
とても高価で取引されているようです。
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ここ数年、
明らかに標高の高い山の気温が上昇しています。
ライチョウは暑さには強くありません。

さらに
天敵となる動物がライチョウの生息地まで上がってくることも予想されます。

また、
最近は登山者が多くなり、
ゴミを落としていく人も目立つようになりました。
マナーは徹底してほしいと思います。
こういったゴミや残飯が
ライチョウを絶滅に追いやってしまうのです。

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とても美しい鳥です。

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ライチョウがいつまでも日本の山で神の使いでありますように。


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