インドの最高裁判所は、
ガンジス川とその支流であるヤムナ川に対して
人間と同じ「生きた存在」としての法的な地位を認めない
という判決を出しました。


ウッタラカンド州の裁判所では、
ガンジス川とヤムナ川のひどい汚染状況から
これ以上悪化しないように法律上の人格を認めて、
これらの川に対する汚染行為は人間の傷害罪に相当するという画期的な判決が下されていました。


その裁判は
これら二つの河川は汚染によって存在そのものを失いつつあり、
その保全には非常手段を取る必要があるということから起こりました。

ガンジス川とヤムナ川は
ヒンズー教徒にとって聖なる川であり、
ヒンズー教の女神も存在する川であり、
地元民にとっては物理的にも精神的にも支えになっている存在であるというのが
人間と同じ「生きた存在」としての主な理由です。


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ウッタラカンド州では
これまでも
ヒマラヤ山岳地帯の氷河、湖、森林に対して法律上で人と同じ存在として認める判断を下しています。





ニュージーランドでも、
世界で初めてワンガヌイ川に対して
人間と同じ法的な地位を与える法律が成立しています。


この川を聖なる川として先住民のマオリ族は、
自分たちとワンガヌイ川との特別な関係を政府に認めさせるために
百数十年に渡って説得活動を行ってきました。


最終的に
ニュージーランドのクリストファー・フィンレイソン司法長官は、
「ワンガヌイ川は、法的な人格とそれに付随するあらゆる権利、義務、法人としての法的責任を有する」との声明を発表しました。

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ニュージーランドの法律では、
ワンガヌイ川の健康状態を守るために、
川の後見人としてマオリ族側と政府側の2人が選任されています。


ウッタラカンド州でもこれにならって、
川の法的な後見人3人が選任されることになっていました。





人以外が被告人として裁判になる例は、意外と多くあります。

先日、
米国ではイラクから大量に密輸された古代メソポタミアの歴史的遺物を被告人として提訴しています。
他にも
無生物が被告になる例は、
例えば

18金の鶏、アップルサイダービネガー、子供用のパジャマ、現金、フカヒレなどさまざまなものがあります。
これら生き物でないものを被告とする手法は、
「in rem」(対物)と呼ばれ、
違法に入手された金品を米政府が差し押さえて没収するためによく行われています。


でも
インドの裁判は、
人でも動物でもない被告そのものの
人と同等の権利を争う裁判であり、
米国の裁判とは全く趣旨が異なります。


これは
そもそも
人が
自然界の山や川、湖、あらゆる生物などに対して
敬意を払わなくなったことが原因です。


昔は
世界中の先住民族たちが
すべての生き物の中にも、山も川も、雲も雷も、
神が宿る存在として、
大切に扱っていたはずです。

それが、
時代の流れの中で、
人間以外の存在を軽く扱うようになってしまっています。


多くの人は
世界遺産などに指定された地域ではすべてのものを大切にしますが、
普通の場所では全く敬意を払わないことが多いようです。


そもそも地球自体が奇跡的に美しい星なのは、
他の惑星と比較しても明らかなこと。

地球全体が美しい地球遺産です。

地球人全員が
自分のいる場所を世界遺産と同じように綺麗にしたら、
地球全体が綺麗になっていくことでしょうね。


私たちは
あまりに身近すぎて
尊ぶべきものを
見失っているのかもしれません。




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