南極大陸で
今年生まれたアデリーペンギンのひなたちが
大量に餓死してしまいました。


3872theguardian.com

ペンギンの研究者たちは
WWFの支援によって、
2010年から南極東部で繁殖するアデリーペンギンのつがい
およそ2万組を
調査してきました。


アデリーペンギンの繁殖環境は
いつでも過酷です。
南極の夏にあたる10月には
アデリーペンギンが繁殖地に集まります。

そこで小石を積み重ねて
雪や雨、雪解け水から卵を守るために
火山のような形に巣を作ります。

でも、
この繁殖地には岩が露出する場所はあまり多くはないために
巣につかう小石はとても貴重なものになります。

巣作りの頃には
親ペンギンたちは必死になり
繁殖地のあちこちで貴重な小石を奪い合う光景が観察されます。

この巣で
ひなは孵化すると
3~4週間ほど巣にとどまり
親から給餌を受けます。



2017年の繁殖期には
ペンギンのひなは、次々に餓死してしまい
生き残ったひなは
たったの
2羽
だけになりました。


今年の大量餓死の原因は、
メルツ氷河から氷山が分離したことによって
ペンギンのコロニーに近い海の環境が大きく変化したことです。
その影響で
特に
夏の後半に海氷が広範囲に及んでしまい
親ペンギンが餌を調達するためには
遠くの餌場まで行かざるを得ませんでした。

そのためほとんどのひなは
親が帰ってくる前に
餓死してしまったようです。

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南極でも
気候の変動が激しく
今後もいつ環境の激変があるのか
わからない状況です。


最近もアデリーペンギンは
巨大氷山の発生によって
大量死しています。

南極のデニソン岬のコロニーでは、
2011年2月には推定約16万羽いたペンギンたちは、
2013年12月までに推定1万羽まで激減しています。

詳細は
(ひかたま::デニソン岬のペンギンに消滅危機



南極大陸で繁殖するペンギンは
このアデリーペンギンとコウテイペンギンだけです。
petelegraph.co.uk/WWF/PA



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