ドイツの自然保護区に生息する飛行昆虫が
この27年間のうちに
急激に減少していることが確認されました。

農薬が、
その主な原因となっている可能性があるようです。


insetheguardian.com


欧米各国で
チョウやハチなどの飛行昆虫が激減していることは
すでに多くの文献で報告されています。


今回は
ドイツ全域での調査では、
飛行昆虫が76%も激減したことが初めて判明しました。


今回の研究では
ドイツ国内にある63の自然保護区で
昆虫を採集するために粘着トラップを使用しています。
そこに捕捉された昆虫で生物量を測定し、
その変化を長期にわたって記録しました。


通常の場所よりも
昆虫をはじめとする生き物に安全だと思われる自然保護区においてさえ
劇的な減少が確認されてしまいました。

jhhgtheguardian.com

多くの自然保護区は
農場に取り囲まれているため、
農場で使用する農薬が原因となっていることも推測されています。




昆虫たちは
生態系になくてはならない存在であり、
重要な花粉の媒介を行うだけでなく、
鳥やその他の小動物の餌となって
食物連鎖の中核も担っています。


昆虫の減少は
今後生態系にとても大きな影響を及ぼすことも予想されています。



日本でも
多くの昆虫が激減していることが報告されています。



ひかたま:消えゆく赤トンボと農薬基準の大幅緩和

この時期の田んぼの虫の代表ともいえる
赤トンボも、全国的に激減しています。
 

大阪や兵庫、三重、富山、長崎、鹿児島など自治体では、 
すでに、 
絶滅の怖れがある生き物「レッドリスト」に赤トンボが掲載されています。 

特に、 
鹿児島県では「ほぼ見られない」として、 
2014年版から絶滅の危機が迫った「絶滅危惧一種」にリスト入りしてしまいました。 


ここ十数年は、
一気に赤トンボが減少した印象がありますが、 

石川県立大学名誉教授の報告では、 
この20年間でアキアカネの生息数が、
およそ
1,000分の1に激減したと見積もっています。
 


最近の、この激減の背景の一つに、 
ある特定のイネの育苗用の農薬が関与している可能性が高いと言われています。 
実験でも、
その農薬を使うとアキアカネも100%羽化できずに全滅してしまいます。
 


この農薬は、 
育苗の土に混ぜることで稲が吸収して、 
その稲を食べた虫が死んでしまうもので、 
空中散布しないことから、
安全な農薬として
急速に広まったようです。 



それに加えて
ネオニコチノイド系の農薬も問題視されています。
 
これは、 
ミツバチの減少でも大きな問題になり、 
しかも人にもかなり有害だとされて、 
世界的には使用禁止の方向に向かっている農毒です。

 
日本だけは 
2015年5月から 
ネオニコチノイド系の農薬の食品残留基準を
大幅に緩和してしまったのです。
 
例えば、 
ホウレンソウに使用するニコチノイド系農毒クロチアニジンの残留基準は、 
従来の基準の13倍にまでOKにしてしまったのです。 

マスコミもニュースとして取り上げられません。 



日本は
驚くことに化学肥料や農薬大国なのです。


世界各国の食品安全ランキングでも
日本はかなり低いランクに位置しています。



日本の
単位面積あたりの農薬使用量は、
それだけで一概に比較できないものの、
米国の約7倍も使用しています。


日本はいまだに
農薬も化学肥料も大好きな国の一つです。



海外で話題になってるものの一つに
日本の野菜に残留する硝酸態窒素の問題があります。


日本では
葉物野菜の中に
大量の硝酸態窒素が残留するといった環境問題が発生しています。

人や動物がこの硝酸態窒素を過量摂取した場合
体内で腸内細菌により亜硝酸態窒素に還元されてから体内に吸収されます。

そして
血液中の赤い色素であるヘモグロビンを酸化して
メトヘモグロビンを生成してメトヘモグロビン血症などの酸素欠乏症を引き起こすことがあります。

さらに
2級アミンと結合して発がん性物質ニトロソアミンを生じることもわかっています。


硝酸態窒素に関しては
EUでは厳しい基準が設けられており、
その値は約3000ppm以下と決められています。

一方で
日本は基準が全くありません。

スーパーで調査した結果では、
EUの基準値上限をはるかに上回る数値の野菜が普通に売られているという報告もあります。



こうした収穫量だけを目的にした農業では
農薬も化学肥料も”無邪気に”使用され、
人の健康を蝕むだけでなく
昆虫をはじめとした生態系にも
大きな影響を与えます。


でも、
農家の人たちも農薬が体に良くないことは
理解はしているようです。

実際に
農薬について聞いたことがあります。
農家の人は、
次のようにいいました。
「農薬は大丈夫。自分たちが食べる分には絶対に使わないからね。」




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