以前当ブログで
週末効果
について書きました。

平日よりも週末には
病院の死亡率が上がる傾向のことを「週末効果」と呼びます。

詳しくはこちらをご参照ください。

ひかたま:週末効果


そして
これは入院だけではなく、
手術にも週末効果はあり、
日曜の手術は
死亡率が高いという論文も発表されています。



今回は、
午前中と午後では
手術に差があるのかという研究報告です。


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今回の報告では、
心臓手術の中で心臓弁置換術の症例を対象に
午前の手術と
午後の手術で
術後の経過に差があるのかを調べています。


フランスの都市リールにある
リール・パスツール研究所の研究チームによる報告です。

心臓弁置換術を受けた 596名の患者に対して、
術後 500日以内に発症した合併症について調査しています。


596名を2つのグループに分けました。、
午前中に手術を受ける群と
午後に手術を受ける群です。


術後に
心臓発作や心不全などの重篤な合併症を発症したり、
死亡した患者数
は、

午前に手術した群と午後に手術をした群では、
とても大きな差となりました。


午前中に手術を受けた群:54人(18%)
午後に手術を受けた群:28人( 9%)


また同じ論文内で、
大動脈弁狭窄症患者88人を対象に
比較試験も行っています。

その結果でも、
午前の手術に割り付けられた群(44人)と比べて
午後の手術に割り付けられた群(44人)では、
周術期(手術の前・中。後)において
心筋損傷の指標となる「心筋トロポニンT」の血中濃度が少なく、
これは
午後の手術の群では、心筋組織の損傷度が小さかったことも判明しました。

さらに、
患者から採取した心臓組織検体の遺伝子解析では、
午後に手術を受けた群では、
概日リズムに関連する287の遺伝子の活性力が高かったことも判明しています。


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心臓手術は、
心臓に流れる血液を一時的に抑制するため、
心筋 に大きな負担がかかります。


ここで問題となるのは、
心臓の細胞の機能のリズムです。

生体の全ての細胞には
概日リズムがあります。

そして
心臓の細胞の機能が最も活性化するのは、
午後であることが判明しています。


そのため
午前と午後の心臓手術では、
心臓の回復力に差が出る可能性があると推測されます。



実際に
心臓発作や脳卒中の発症リスクは、午前中の方が高いことが知られています。

また
トップアスリートたちが
自己最高記録を達成する時間帯は、午後に集中しています。


 少なくとも心臓手術は
午後に受けた方が良い可能性があるのですが、
これが他の臓器の手術にも当てはまるのかどうかについては
今後の研究によります。


現在このようなリズムは
医療分野だけでなく
農業をはじめあらゆる分野でも再注目されはじめています。




こちらも
ひかたま:心身の周期

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