秋の虫たちの音色が心地よい季節になりました。


動物の中で最も周波数の高い音を発する昆虫がいます。

この昆虫類は
まだ発見されて間もなく、
超高音を発することから
キリギリス科のスーパーソヌス属 (Supersonus)と名付けられました。

supersonusentomologytoday.org

キリギリス科のスーパーソヌス属が発する音は
最大で15万Hz。

人間の可聴域は
約20Hz~2万Hzまでの音です。

2万Hzを超える音は、超音波に分類され
聞き取る事は出来ません。


普通の高音を発するキリギリスでも
5000Hz~3万Hzの音なので、
いかに高い音かがわかります。


なぜこれほどの高音を発するのでしょうか。


今回発見されたのは
次の3種です。

スーパーソヌス属 (Supersonus)
S. アエクオレウス (S. aequoreus)
S. ピアーセリ (S. piercei)
S. ウンドゥルス (S. undulus)
の雄(右)と雌(左)の個体。

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この三種の中で
最も高音を奏でるのは
S. アエクオレウス。

14万8300Hzもの超音波を奏でることができました。
これは現在最も高音を出すことのできる動物です。

S. ピアーセリは12万4500Hz、
S. ウンドゥルスは11万5210Hz


音圧レベルも高くて、
15cmの距離で
S. アエクオレウスは、最大115dBという大きな音になります。
S. ピアーセリは、111dB、
S. ウンドゥルスは、1113.32dBでした。


スーパーソヌス属が音を奏でる仕組みは、
基本的にキリギリス科と同じように
羽をこすり合わせることによって音を出しています。

このスーパーソヌス属の場合は
羽が極端に小さくなっていて、
高音を発するのに適した構造になっています。

pone.0098708.g003ncbi.nlm.nih.gov


高音を発するために
羽を極力小さくしたために、
全く飛行することが出来ません。


そのため
捕食する敵から素早く飛んで逃げることができなくなります。


でも、
この種の天敵は、
コウモリです。

いくらキリギリスが
素早く飛んでも
コウモリからは逃げることはできません。


だから
スーパーソヌス属は、
飛行能力を犠牲にしてでも
高音を奏でることを選択したのです。


それは、
スーパーソヌス属が発する超音波は
コウモリが発する超音波に干渉する周波数になっていて
自分のいる位置をコウモリが判別できないように
撹乱する役目があるのです。


コウモリは
真っ暗闇でも
超音波の反射によって
獲物の位置を正確に把握することができるのですが、

スーパーソヌス属だけは、
見つけることが難しくなるのです。


どんなことでも
対処法は
いろいろとあるものですね。

頭を柔軟に保ちたいものです。


このマンガ
面白かったです。
わかりますか?
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(ここは天才児のための学校。
入口にPULL(引く)と書いてあるドアを
天才少年が一生懸命
押してます。)

頭は柔軟でいたいものです。



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