過去100年間に地球で起きた火山噴火の中で
最大規模の噴火は
2012年7月18日に発生した南太平洋の海底にあるハブレ火山の噴火だったことが判明しました。

sciencefriday.com


ハブレ火山の場所はここ
dailymail.co.uk

火山噴火の発見のきっかけは
ニュージーランドのオークランド北西約1000Kmの太平洋上で、
漂流していた巨大な軽石群の発見でした。
長さ463km、幅55km、面積は約26000平方kmという広範囲のもの。
ニュージーランド空軍が上空から発見したものです。


この軽石は
流紋岩質の火山噴出物でした。

web.whoi.edu


火山学者が
NASAの気象衛星MODISの写真で調べたところ
海底のハブレ火山から膨大な軽石が放出されていることを確認しました。

ハレブ火山を起点にして
拡がっていく軽石（グレー）の様子。
MODIS


そして
2015年になって
豪・米・NZ・日本の国際合同研究チームが
米国スクリップス海洋研究所所属の調査船を派遣して
高性能自律型無人探査機を使った現地調査を実施したところ、
多数の溶岩流と溶岩ドーム、直径5kmのカルデラ地形の中に巨大な軽石が無数にあることが確認されました。

dailymail.co.uk

無人探査機は、
詳細な探査が可能です。
advances.sciencemag.org

拡がっている噴石群の様子。

advances.sciencemag.org



大きな軽石（パミス）は
SUVの車くらいの大きさだったようです。

twitter.com/DrRebeccaC



ハブレ火山の噴火規模はとても大きいにもかかわらず
水深900mという深海底にあったために
誰も巨大噴火に気が付かなかったのです。

dailymail.co.uk



地球上にある火山活動の8割以上は実に海面下で起きています。

そして
全体の6-7割は中央海嶺で起きていることが判明しています。

この領域では
そうとう大規模な火山の噴火であっても
大規模の軽石の噴出がない火山であれば
誰にも知られることはないのです。




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