ブラジル国立博物館

ブラジルのリオデジャネイロの博物館。
2018年9月2日の火災によりほぼ全焼。
2000万点以上あった貴重な収蔵品の多くが焼失してしまいました。

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この博物館は、南北米大陸最大級の規模でしたが、
建設から200年が経って、
老朽化が進んだため補修工事の必要がありました。


しかしながら
リオデジャネイロオリンピック開催に費用がかかったため
博物館の予算は削減され、
改修工事することはできなかったとも言われています。

清掃員や警備員の給与も十分に払えない時期もあったようです。
ザトウクジラや恐竜の骨が展示されているメインホールは、
シロアリによる被害を受けてしまっても
予算がなく
博物館の学芸員たちが
インターネットを使いクラウドファンディングを立ち上げて
修復工事の費用を工面したこともありました。

博物館設立200周年を間近に控えた
今年2018年5月には、
補修工事費用がないことで
30の展示のうち10が閉鎖においこまれていました。


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学芸員たちが
持てるものを運び出していますが、
ほとんどはそのまま焼失してしまいました。

金銭的価値に置き換えることにできない貴重なものばかり。
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翌日のエントランス
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ブラジル先住民についての
道具や各地の先住民の言語を録音したコレクションなどは
世界的でもここにしかない唯一のものでした。

これらもすべて失われたようです。

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これは上空から撮影。
中は完全に全焼しています。
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消防士たちも
がっくりです。
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火災翌日朝には
博物館の前に政府のお金の使い方に抗議する人々が集まり、
予算削減が火事につながったと抗議しています。



警察は
鎮静化のために催涙ガスを使ったとの情報も出ています。

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本当に大切で必要なところに国の予算を使わずに
たった2週間のスポーツのお祭りに
国民の税金を使いつくしてしまうという

あまりに
愚かな選択をしてしまった結果の一つのようです。



これは
火災が起きて発覚したほんの一部。
多くのところで、
オリンピックの犠牲となり
予算削減で困っている人たちがいることでしょう。

オリンピックに湯水のようにお金を使うことなど
ほとんどの国民は
望んでいなかったはずです。

ブラジルは
とても大きく計り知れない喪失をしてしまいました。



日本では
東京都民の国民健康保険の大幅値上げに始まり
たくさんの犠牲の上で
行われるオリンピック。

予算も
他国と比較して異常なまでに膨れ上がり、
役員たちは高額の報酬を受け取っていることに驚きです。

本当に
福祉など本当に必要なことをおろそかにしてまで
スポーツ祭りを望んでいるのでしょうか?





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