「更待何時」
という禅語があります。

「いまやらないでいつやるのか、今でしょ」
という意味です。


道元禅師がまだ若いころに
天童山景徳寺に仕える高齢の用(ゆう)和尚との会話から抜粋された言葉です。

若い道元が、
一生懸命に働いている用和尚に近寄り、
「高齢の御老師がそんな雑用をなさらずに、誰か若い者にやらせてはいかがでしょうか?」
と聞きました。
用和尚は
「他不是吾」(他人の行いは、私の行いにはならん)
と答えます。
道元はさらに、
「確かにおっしゃる通りですが、この猛暑の中です、少しお休みになられてはいかがでしょうか?」

思いやって言うと
用和尚は
「更待何時」(今やらなくていつできるというのか)
と答え
そのまま働き続けました。


今できる課題は
今実行する。


人として最も懸命な生き方です。


でも
当たり前なのに
なかなかできていないこと。


それが
庭の草むしりなどのちょっとした小事の先送りなら
まだよいものの
私たちは
現在
とんでもないものを先送りしている
ことに
無頓着になっています。

例えば
環境問題
経済問題
・・・・
ほかにもたくさんあります。


日本では
国の予算を毎年多額の赤字にし続けて
膨大すぎる借金返済を先送りにしています。



つまり
私たちの世代で国のお金を浪費し続けて
そのツケを
未来の子供たちに先送りしているのです。



誰もが知っているはずなのに
誰もがほったらかしにしている。

ノ( ̄0 ̄;)\!!!!



頭脳明晰な政治家たちが
これを知りながら放置しているのは
ひそかに経済破綻するのを知っているからなのでしょうか。


どんどん国のお金を浪費しても
経済破綻によって
借金をチャラにしてしまえばいいという
最も怖ろしい考えはないのでしょうか?


頭のいい人たちは
これからの「想定外」の未曽有の災害も想定しています。

大規模災害によって
「想定外」の経済破綻
という図式を期待しているのかもしれません。


もしそうだとしたら
「隠蔽」や「改ざん」といったレベルの話ではなく
もっと深刻な問題です。



今のままでは
近い将来確実に現在の経済システムは破綻する。


それを明確に否定できる専門家はいないと思います。
もし、いるとしたら
大規模災害まで視野に見えていないのかもしれません。

南海トラフや関東に大震災が発生した場合
問題なく再建できるような健全な国家財政ではないことは明らかです。

今後30年以内に70%という高い確率で起こることが想定されている
南海トラフ地震の地域では
先月も
四国周辺の想定震源域のプレート境界で
予兆の一つの可能性がある「スロースリップ」が原因とみられる深部低周波地震が発生しています。


もはや
起こるかどうかというより
いつ起こるかという方が適切なのでしょう。


南海トラフでの巨大地震発生時の
被害ははかりしれないのですが
想定されている都道府県別の「直接被害額」だけを見ても
愛知県 30兆7000億円
大阪府 24兆円
静岡県 19兆9000億円
三重県 16兆9000億円・・・・・

というように
各地区で膨大なものになるという試算がでています。

内閣府の試算では
被害額は最大220兆3千億円に上ることを公表しています。

ちなみに内閣府では
この巨大地震の際に
「原発事故発では安全対策が検討されている」ために
原発事故は起きない
という設定で試算しています。


政府は原発には甘いようです。
先日も
佐賀県の玄海原発の敷地内で
新たに26本の活断層が確認されましたが
そのまま審査に合格して
再稼働しています。




話は戻って
現在
日本の財政赤字は
1000兆円を超えてしまったと言われています。

これは事実ではないと否定する人もいます。
それではなぜ
赤字を累積し続けるのでしょうか。

財政問題は、
大蔵省とマスコミのでっち上げと説明する政治家もいます。
それが本当であれば
なぜ
赤字を解消せずに
未来の世代へと押し付けるのでしょうか。


必要なところに予算が行き届かないのは
赤字だからではないのでしょうか。



国の借金を返済する意志はなく
というか、
もう返済できないところまで行ってしまい
さらに赤字を積み重ねているという異常な事態なのではないでしょうか。


今後さらに
少子高齢化で若い世代が減っていくのに
年金や介護などの社会保障をどう成り立たせていくつもりなのでしょう。



言ってみれば
古い船に乗っていて
船底にもうすぐ大きな穴が開きそうで
いますぐ修理しなければ
沈没するのがわかっているのに
あえて
何もしないようなもの。

修理する人(政治家)は今やらないで先送りにしているのはなぜでしょう。



もはや
「更待何時」という精神は見当たらないように思えてしまいます。




今回の
北海道の震災では
5億円の緊急出資を決定したことが
大きく報道されました。

5億円。


その陰で
海外にばらまいている巨額の税金・・。

ミャンマーには、
日本への支払いが滞っている債務のうち新たに2000億円を免除、
約5000億円の債務を解消するなどの大盤振る舞いをしたり、
中東・北アフリカ地域には
新たに約2160億円規模の支援を決定、
シリアには、
3000億円の追加支援、
ASEAN東南アジア諸国連合には、
2兆円規模の援助を決定
モザンビークには、
700億円の支援を決定
バングラデシュには
最大6000億円の支援を決定、
ウクライナには、
最大1500億円の支援を決定・・・
インドには
5年で3兆5000億円の官民投融資を約束し、
気候変動サミットでは
途上国への1兆7400億円の支援を決定し、
アフリカ開発会議では
3兆円規模の支援を約束し、
国連サミットでは
難民支援に2850億円を支払い、
日比首脳会談では
フィリピンの発展のため1兆円規模の経済支援を表明し、
アジアのインフラ投資支援にも
約13兆円を提供することを約束し・・・・・・
英国の原発にさえ、
日本政府は1兆円の資金援助を表明しています。

さらには
他国の要求通りに
膨大な他国の国債を買い集めている。


これらは一切報道されていません。

北海道の緊急追加支援の5億円は
大々的に報道されるのに・・。



子供に500円のおもちゃを買ってあげたアピールしている裏で
ギャンブルに100万円つぎ込むようなものなのでしょうか?

でも
全国各地で復興に苦しんでいる人たちが
海外でのばらまきを知ったら
どういう気持ちになるのか・・。



借金を重ねながら
お金をばらまく。

借金も巨額になれば
感覚が麻痺してしまうのかもしれません。



今日も
だらだらと書いてしまいましたが、

政府が借金を増大させて
それを返済する意志はなく
次の世代へのツケにしていることについて
納得できる理由を知っている人がいましたら
コメントで教えていただければ嬉しいです。


こちらのアンケートから
多くの人のコメントを聞いてみたいです。






こちらも
ひかたま:税金の使い方


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