木材は
どこまで強度を高められるのでしょうか?

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日本の伝統的な木造建築物は
数百年経ても
しっかりとしているものがあります。

そこには
木が本来持っている性質や
生きていたころの樹木の癖を巧みに利用しているからです。

それは
長年培ってきた匠の技であり、
誰もが簡単に身につくものではありません。



今回
米国メリーランド大学の研究チームが、
強度の高い木材、スーパーウッド開発しました。

木材の強度と硬度を10倍以上にまで高めて、
スチールや優れた強度が特徴のチタン合金にも匹敵する強靱な木材を作り出す方法を発明したのです。



研究者たちは、
スーパーウッドを作り出すために
さまざまな試行錯誤を行った結果、

最初に、
木材の主成分の中のリグニンを除去し、
次に
66℃の温度で圧縮する方法を開発しました。

この方法によって
木材のセルロース繊維が凝縮して
強固な水素結合を形成することができます。

この方法で処理された木材は、
厚さは5分の1と薄くすることができ、
天然の木材よりも
強度が12倍
硬度は10倍
となります。


処理前
wood1umdrightnow.umd.edu



処理後
wood2umdrightnow.umd.edu




この方法で木材を処理すれば、
成長が早い代わりに強度の弱いパイン材やバルサ材などの木材を
スーパーウッド化することによって
成長が遅くて密度が高い強靭なチークなどの木材に代わって
家具や建物を作ることができるようになります。


研究チームは、
スーパーウッドに弾丸を発射した実験を行ったところ
天然の木材は弾丸を貫通しましたが、
スーパーウッド処理された木材では
弾丸は貫通できませんでした。

この素材は、
車両、航空機、建築物など
金属が使われているあらゆる分野で応用が期待できます。





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