患者経験価値(Patient eXperience:PX)
という指標があります。

PXは、
「患者が医療サービスを受ける中で経験するすべての事象に対する評価」
と定義されています。


従来は
患者の「医療に対する満足度」の指標は
患者満足度(Patient Satisafction:PS)が主流でした。

PSは、
「患者が治った後に感じる満足度」
です。

PXは、
「患者が病院に入ってから出るまでのすべての満足度」


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山登りに例えてみると
今までのPS
山頂に立った時の満足度

新しいPXは、
山に登り始めてから下りてくるまでのすべての工程での満足度

になります。

昔は山登りも
山頂に立つことを目指すピークハントが主体でした。

いまは、ピークハントは山登りの一つの過程であって、
山にいること自体が目的としている人も増えてきました。

それによって
山の価値は何倍にもなるのです。

医療でも同じです。



医学の発展と情報の得やすさによって
治療の選択肢が増え、
医療従事者主体の治療方針の決定が
医療従事者と患者とのチーム医療へと変わりつつあります。

患者さんたちも
医療情報をインターネットなどから容易に得ることができることから
診断や治療方針の決定まで、
患者さんの意向をより尊重することが重要視されているのです。


これは
医師にお任せという昔の治療から
自分の病気の治療には自分が積極的に参加するという
本来あるべき医療に近づいてきたのではないでしょうか。


自分の病気には
自分で責任を持ち
その治療に積極的に参加していく。



これを医療従事者ができるだけサポートするためには
ただ単にPSだけでよかった従来の医療から
すべての過程を大切にしていくためのPXが
医療全体の質を高めていくために
今後重要視されてくることは明らかです。








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2017-12-18