今回は、
愛犬愛猫に
胸水が溜まってしまった人が読むブログ
です。

fantasy



胸水とは
胸腔内に過剰に体液が溜まった状態です。


もともと胸腔内には少量のリンパ液と組織液が存在しています。
それが
呼吸運動によって生じる肺組織や心臓との摩擦を軽減しています。


この微量の胸水は
静水圧
血漿膠質浸透圧
胸膜の血管透過性

の三つによって絶妙なバランスの元で維持されています。


胸水が溜まる原因は、
このバランスが崩れた時に起こります。

つまり
静水圧の上昇
これは、うっ血性心不全(犬では右心不全、猫では右・左心不全でも起こります)や心膜疾患で起こります。

血漿膠質浸透圧の低下
血液中のアルブミン濃度の低下(低蛋白血症)で起こります。
低蛋白血症は、重度の肝臓病や蛋白漏出性腸疾患、蛋白漏出性腎症などが原因になります。

胸膜の血管透過性の亢進
これは胸膜の炎症によって起こります。
非化膿性の場合は、がん、猫伝染性腹膜炎、肺葉捻転、横隔膜ヘルニアなど
化膿性の場合は、細菌感染で、特に猫に多いです。

リンパ管や血管の損傷
リンパ管が破ける乳び胸という病気が代表です。
他にも、原因不明の特発性、がん、フィラリアなどがあります。


これら胸水は
X線検査、超音波検査などで容易に発見することができます。

発見したら
次に行うのは
胸水の検査です。


胸水の性状を調べることで
どのような病態が潜んでいるのかを確認していきます。


胸水を採取したら、
見た目の状態
胸水に含まれる細胞の数
胸水に含まれる総蛋白濃度
胸水に含まれる細胞の詳しい検査

を行います。

特に
胸水の総蛋白濃度は重要です

胸水を抜いた後で
獣医師さんから真っ先に伝えられるのは
この総蛋白濃度です。

この濃度によって
ある程度胸水の重症度がわかるのです。


これが一覧表になります。
文書 1


胸水を抜いたら
獣医師さんから
胸水の総蛋白濃度を教えてもらい
メモしておきましょう。



胸水が溜まる病気には
あまりいいものはありません。

でもある程度理解しておくことで
自分たちに何ができるのかを
視野を広く持って考えて
実行していくことができるかと思います。


今日はここまで。




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