世界中で水不足が進行し
深刻化しています。



今の地球では
日本のように
飲用に適した水を確保できる恵まれた人たちは
あまり多くないのです。



国連(UN)の統計調査では、
世界の約4人に1人が水資源が不足する地域に暮らしていて、
年間を通して水不足に見舞われている人は5億人に上るといいます。

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現在
経済的に余裕のある国々は
無尽蔵にある海の水から塩分を取り除き、
淡水に変えることを行っています。




世界中には
稼働中と建設中のものを合わせると、
およそ1万6000ケ所海水淡水化プラントが存在しています。


特に
北アフリカ、中東、太平洋にある島々、その他の水の無い地域では、
安全な飲料水を供給するために
海水の淡水化に大きく依存しています。



海水淡水化とは、
大量のエネルギーを用いて、
海水から淡水を作る技術です。

海水には約3.5%の塩分が含まれているため、
そのままでは
飲むことはできません。

飲水にするためには
塩分濃度を0.05%以下に下げる必要があります。


こうして
水が作られる過程においては
「ブライン」
と呼ばれる淡水化処理後に残される高濃度の塩水が発生します。


ブラインの生成について、
測定する基準すら存在しないため、
どのくらいのブラインが発生しているのか
正確には把握できていません。


一般的な淡水化プラントでは
淡水生成量のおよそ1.5倍のブラインが発生しているようです。

淡水を1リットル作るたびに
1.5リットルのブラインが生成され
それらは
海洋や土壌中に直接排出されているのです。


これを世界中の淡水化プラントで試算すると
1年間で500億立方mを超える量になります。

これは
日本の国土の半分を
深さ30cmの高濃度の塩水で覆い尽くしてしまう量に相当します。

そして
ブラインは、
淡水化処理で用いられる銅や塩素などの化学物質により
さらに毒性が高くなります。

この高濃度塩水は
環境にとても大きな負荷をかける可能性があります。



ブラインが放出された沿岸水域では
過剰な塩分が原因で海水温が上昇し、
それに伴って
水中の酸素濃度の低下が起こり
「デッドゾーン(酸欠海域)」が形成される可能性があります。


デッドゾーン領域で、
水生生物が呼吸するのは困難なため
生物の住むことができない海域が拡がっていきます。



これは
人口が少なく
海域がひらけている太平洋の島々では
問題になりにくいのですが、
淡水の需要が大きな中東では
今後
大きな問題へと発展することも予想されます。



海水淡水化を積極的に行っているイスラエルでは、
海洋生態系に配慮して
ブラインの排出口を沿岸より300m以上沖合いに設置したり、
ブラインが拡散しやすいように排出口を設計する
など規制を定めています。


問題がいち早く発生するのは
淡水化の需要がとても大きく
地中海や紅海、ペルシャ湾といった閉鎖的な海域に
ブラインを流さなければならない場所です。



さらに
通常の淡水化プラントは、
「逆浸透法」という生成法を採用しています。

この方法では、
水と塩を分ける透過性膜に海水を通す時に
大きなエネルギーが必要になります。



一般的には
約4000リットルの海水を処理するためには
10〜14kW/時のエネルギーが必要となります。


これを化石燃料でまかなえば
環境には多大な負荷がかかります。


こういった環境への負荷や
ブラインの発生は
今後増加していく傾向にあり
将来的に
とても大きな問題に発展する可能性を秘めています。


それを解決していくには
淡水化技術の刷新や
ブライン処理技術の向上
ブラインリサイクル技術の発展に期待していくことになります。





ブラインも
放射性物質汚染水も
農薬も

極微量だけであるならば
垂れ流しでも
自然の自浄作用によってまかなえるのかもしれません。

でも、
大量になると
いつまでもごまかしは効きません。



自分が入っているお風呂の中で、
自分から離れたところに
汚物を投げているのと同じこと。


同じ湯船の中にいる限りは
自ら捨てた汚物の影響を避けることなどできないのです。




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