ボーダーコリー

ボーダー・コリーは
頭がよく、
訓練性能がとても優れているために
牧羊犬として欧米を中心に世界中の牧場で人気となりました。


カナダのブリティッシュ・コロンビア大学心理学部の教授の研究では
犬の知能ランキング世界一は
断トツの成績で
ボーダーコリーでした。

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日本でも
相変わらず人気の犬種です。
トップ10にはならないものの
日本ケンネルクラブJKCの登録頭数ランキングでは

2014年 2881頭 21位
2015年 2645頭 21位
2016年 2578頭 21位
2017年 2541頭 22位
2018年 2657頭 21位

と安定した人気犬種となっています。

運動が大好きな犬種ですので、
活動的な飼い主さんに向いているわんこです。


このボーダーコリー

このブログでも何度か取り上げてきました。

ひかたま:BCC:ボーダーコリーの虚脱症候群

ひかたま:ボーダーコリーのTNS(捕捉好中球症候群)

ひかたま:馬を訓練するボーダーコリー

そう、かなり遺伝子レベルの病気が心配でもある犬種なのです。

ボーダーコリーを飼っている飼い主さんのほとんどは
この
セロイドリポフスチン沈着症
という病名は聞いたことがあると思います。


もし
これからボーダーコリーを飼いたいと思っている人は
読んでおいた方がいいでしょう。



セロイドリポフスチン沈着症(CL症)は、
主にボーダーコリーに認められている
致死性の遺伝子疾患です。


遺伝的にCLN5遺伝子に変異があり
脳内の老廃物を除去する酵素が欠損していることが
発症の原因です。


生きていくうえで
老廃物が発生します。
通常、脳内で発生した老廃物は
特定の酵素の働きによって分解・除去されます。

ところが、
CL病の場合はこの老廃物が除去されることがないために
脳内に老廃物が蓄積し続け、
中枢神経障害を引き起こしてしまうのです。



他の犬種でもごく少数のCL症が確認されていますが
遺伝的な問題であり
この変異した遺伝子は
常染色体性劣性遺伝様式で子孫に伝達されるため
キャリアの多いボーダーコリーが最も多く発病します。


このCL症が発病したボーダーコリーたちは
3歳前後までに
全頭が死亡
します。

生きている以上
脳内に蓄積する老廃物を除去する方法がないのです。



脳の老廃物が蓄積され
神経症状が出始めるのは
1歳前後からになります。

行動異常や運動障害、知的障害、視力障害、痙攣などの神経症状が発現してきます。

最初の頃は
ボーっとしている時間が増えた
無気力になった
急に行動がおかしくなる
とても怖がるようになった
とても不安な状態になる
突然行動が変化する
吠え続けるようになった
高いところに乗ることができなくなった
見えないものを追いかける動作をするようになった
飼い主を忘れてしまう
トイレの場所を忘れてしまう
急に興奮したり、攻撃的になることがある
生き物でないものにまで威嚇するようになった

などが
飼い主さんが気が付く症状になります。

その後半年ほど経過するうちに
運動障害が認められ、
歩き方がおかしくなり
頭や体を震えたり
立てなくなり
視力障害などに進行していきます。


いままでの症例ではすべてが3歳前後までに死亡しているため
3歳以上でこのような症状であれば
CL症以外の疾患である可能性が高いと考えます。


1~2歳であれば、CL症の可能性も必ず考慮します。

CLN5遺伝子の変異を確認する遺伝子検査は
血液で行うのが一般的です。

結果が出るまでは
およそ1週間前後になります。


検査が行える会社は昔はいくつもありましたが
現在は
数社のみで実施されています。


現在のところ
有効な治療法はありません。




交配する時に
事前に遺伝子検査をしておくことが
唯一発病防止につながります。



また
柴犬には
脳内にGM1ガングリオシドが蓄積して
神経細胞が死んでいく致死性疾患の
GM1ガングリオシドーシス
というCL症と似たような症状を示す病気があります。
こちらも
遺伝子の問題です。





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