アリューシャンの戦い


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第二次世界大戦中
一度だけ日本軍が
米国アラスカ州の領土に侵攻し
領土を占領したことがありました。



アリューシャン列島にある2つの島、
アッツ島とキスカ島です。
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太平洋戦争と言えば
日本よりも南方が日本軍の主な侵略地であったため、
北方の方は
あまり話題になることもありません。


アリューシャン列島侵攻は、
ミッドウェー作戦の一環として行われました。

ミッドウェー作戦の本戦では
日本軍が大敗しましたが
米国が全く警戒していなかった北方作戦の方は
日本軍が
米国アラスカ州のアッツ島キスカ島の両島の占領することができました。

占領時
この各島々に居住していたアリュート人たちは
日本軍の占領に伴って北海道へ移送され、抑留されました。

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米国の国土を占領され
米軍は直ちに大規模な奪還作戦を開始しました。

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最初に
米軍は
アリューシャン一帯の制海権と制空権を確保して、
日本軍を孤立化させました。


そして
米国は
まず日本軍の少ないアッツ島の奪還から開始。

日本軍 2600人に対して
米軍 1万1000人

後方支援のある米軍に対して
孤立化しすべての食料補給も武器補給も増兵も断たれた日本軍。

この少ない人数で
勝利することは
実質上不可能なこと。


玉砕する
という
選択だけが残されました。



降参や捕虜になるという選択肢はありませんでした。


「生きて虜囚の辱を受けること」は
絶対に許されなかったのです。




日本軍は海岸線から撤退し、
島の地形を活かして
山の高みから米軍を迎え撃ち
2600人の兵で、
1万人を超える米軍と
2週間戦い抜きました。

そして
2週間後
食料が尽きた状態で生き残った日本軍兵士は
300人。


司令官であった山崎大佐が
日の丸を掲げて先頭に立って
米軍基地に乗り込み
玉砕。



全滅しました。




昭和天皇は、
アッツ島全滅の一報を聞いて
全滅して誰も生き残っていないアッツ島日本軍司令部に向けて
「よくやった」
と打電させたといいます。

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アッツ島を奪還した米軍は
次にキスカ島奪還へ動きます。

この時点で
日本軍の敗北することは明らかであり、

日本軍は
アリューシャン方面の放棄を決定します。



そして
キスカ島の駐留していた6000の兵士たちの撤退作戦が開始されます。

アッツ島よりもキスカ島の方が兵士が多い理由は
キスカ島の方が、
より米国本土に近いため
日本軍は
こちらから攻撃されると思っていたのです。


日本軍の救出隊は
最初は
潜水艦15隻をキスカ島へ向かわせ、
夜間に兵を撤収させる作戦を慣行しました。

でも、
米軍のソナーに発見され
潜水艦で無事に収容できたのは800人のみ。

残り5200人は島に取り残されました。


このままでは
アッツ島と同様に
キスカ島の兵士たちも全滅してしまう・・。


結局
日本軍は
軽巡洋艦と駆逐艦による海上からの撤収作戦に切り替えざるをえませんでした。


この手法は
すでにガダルカナルで行われたもので
ガダルカナルでは悲惨な結末となっていましたが
他に選択肢はありませんでした。


今回の作戦の実行責任者として
第一水雷戦隊司令官であった木村昌富少将が選出されました。

木村少将は、
無事に兵士全員を帰国させるために
キスカ島特有の濃霧を利用することにしました。


ところが第一陣の救出では
濃霧が晴れてしまい
撤退。

そのまま救出作戦を続行すれば
全滅となることは避けられない状況でした。


この勇気ある撤退で
木村少将は、
現場の状況を把握していない上部から「臆病者」のレッテルを貼られ
厳しく罵倒されることになります。


その後
木村少将率いる救出隊は、
濃霧を利用して
キスカ島に残留する日本兵を
全員
無事で
救出することに成功します。





その救出は
米軍に知られることなく
完璧なまでに安全に遂行されました。






米軍は、
キスカ島の日本軍兵士たちが完全撤退していたことに気づくことなく
総勢3万4000人もの兵士を投入して、
濃霧の中で
キスカ島への総攻撃を開始。

濃霧によるレーダーの誤作動で
米軍は、キスカ島に日本艦隊が集結していると思い込んでいたのです。


米軍は
日本軍のいないキスカ島上陸のために
艦砲射撃と空爆を行った後で、
深い濃霧の中、
上陸作戦を開始しました。


霧で視界の無い中で、
3万人を超える兵士たちは
恐怖の中で
味方同士で撃ち合いをして、
多数の死者を出してしまいました。



今も
至るところに
残骸が残ったままです。
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全滅したアッツ島

全員救出されたキスカ島

運命の分かれ道でした。



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この「桐一葉」は、
米軍が日本軍の士気を落とすために
日本軍に配布した伝単と呼ばれるものです。

「桐一葉 落ちて天下の秋を知る」という有名な俳句に因んで作成されました。
戦前に米軍と、戦争をなんとか阻止したい評論家の石垣綾子氏が考案したもの。
これが、
戦争中に配られています。

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現在
この二つの島の海域は
平和な
野生動物たちの楽園となっています。





私たちは
戦争から学ぶことはたくさんあります。



戦争は
私たち一人一人の心の中で湧いてくる他人と比較する気持ち、
競争心や差別感、優越感など
ささいなことから始まります。

戦争は
私たち一人一人の心の中で湧いてくる他人や他の集団を排除する気持ち、
敵対心や排他的感情など
ささいなことから始まります。

戦争は
私たち一人一人の心の中で湧いてくる他人を思いやる気持ちの欠如、
無慈悲や愛の欠如など
ささいなことから始まります。


その他
たくさんのささいなことが
集合意識の中で増幅して
そこに
忍耐力の欠如と愛の欠如が重なると
戦争へと発展していきます。


戦争のない世界にするためには
一人一人の心の中で平和を実現する以外には
達成できません。



もしも
愛を意識して
忍耐力もつけて
競争から慈悲の心へと変えれば
完全な平和が実現できるのでしょうか?



表面的には可能でしょう。




でも
それは単なるきれいごと。



真の平和を達成したいのであれば、

私たちは
もっと根本的なところまで
目覚めて
変えていく必要があります。





それは
「善と悪」
という概念です。



私たちは誰でも
「あれは善で、それは悪」
という
個人の価値観、個人の基準を持っています。



なぜ私たちは
各々の感情で
善と悪を分けなければならないのでしょうか?



自己防衛?



それは
平和のため?
それとも
戦争のため?




善と悪に区別することは
必ず
協調ではなく
対立を生み出します。



人は
虫にでさえ
益虫とか害虫などと区別してしまいます。



実は
善も悪も
なんら真理に根ざしたものではないのです。


もしも
目覚めた純粋な知覚によって
地球上の出来事を見ることができたなら
善も悪もなく
「すべてが一つ」であることが理解できるでしょう。



その時に
初めて
真の平和が実現します。








それを体験を通して学ぶためには
争いの場が最も適しています。


だから

学びの場である今の地球上に
完全な平和が訪れることはありません。

その体験をしに
今の地球にやってくる魂たちがたくさんいるからです。

学びの場に
お互いの自我を主張した争いは必要なのです。



でも
数々の体験によって
少しづつ学び
確実に平和に近づいていくことができます。




アリューシャン列島に残る戦争の傷跡も
ほぼ忘れられています。

これは
今の私たちの学びに必要なもの。

命をかけて天に召された方々の思いを胸に

しっかりと学ぶために
戦争の爪跡は
いまだ残されています。




私たちは
この話を読んで感じた
「言葉にならない感情」
を大切にしなければなりません。


言葉にならない思いを大切にすることが
確実に
世界を明るくしていくのです。





追記:
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