今日も植物油脂パーム油のお話です。

世界的な経済拡大に伴う植物油脂の需要急増によって
パーム油生産は増加し、
次々と原生林は破壊されていきました。

人間の経済活動のためには
他の生き物たちのことは
保護もせず
無視するどころか
有害とみなして排除してきました。


パーム油の農園では
野生動物たちを排除するためにさまざまな取り組みを行ってきました。

フェンスで囲んだり
電気柵で囲んだり
深い溝を掘ってみたり
蜂を周辺で飼ってみたり
爆竹を鳴らして野生動物を怖がらせたり、
動物の嫌う植物を周囲に栽培したり

そして
銃で撃ち殺したり
毒殺したり・・・

どんどんエスカレート。

いまだに毒殺されたゾウの遺体が発見されます。


これらの人間本位の嫌がらせによって
野生動物たちの生息数は激減し
孤立化したオランウータンやゾウなどは
他の群れとの繁殖の機会まで奪われてしまいました。


そもそもが
すべての生物の安住の地である原生林を破壊したときから
虐殺は始まっています。

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でも
そんな動物虐待を行わなず、共存共栄を目指す農園もあります。
その一つ
ボルネオ島サバ州にあるムランキン農園。

この農園の広さは90平方km
山手線の内側の約1.4倍。
伊豆七島の大島とほぼ同じ。

私には
東京ドーム何個分という例えがまるで想像できません。
もっと多くの人が想像しやすい喩えはないものでしょうか?



この農園では
本来野生動物たちの土地であったこの農園内の
野生動物たちが自由に往来することを認めています。


そのために
いくつもの野生動物たちのための回廊が設置されています。

そして
農園は
従業員たちに野生動物たちを追い払わない
という規則にしました。

さらに
ケガした野生動物の救護施設や
迷子の赤ちゃんゾウのための緊急保護も行うようになりました。

今では
農園内にある川を渡れないオランウータンのために
つり橋の建設も計画しています。



それによって
野生のゾウは保護区と農園内を自由に歩くことが可能となり
毎日数十頭のゾウたちを農園内で見ることができます。

当初考えられていた野生動物による農園の被害は
予想外になかったのです。






自分のことのように
動物たちのことにも心を広げて
物事を考えていくこと。

これからの明るい未来に必要不可欠なことです。


今後
多くの農園が
このような農園に改革していくことを望みます。


そして
私たちは
このような農園で生産されたパーム油を利用する企業の製品だけを選んで
応援していくことも必要です。


日本の農地でも
同じように
動物たちと共存共栄しながら
発展することができたら
どんなに素晴らしいことでしょうか。




「修身斉家治国平天下」 しゅうしんせいかちこくへいてんか
という言葉があります。

天下を治めるには、
まず
自分のことをよく理解して正し、
次に家庭をととのえ、
それから国家を治めることによって、
はじめて
天下を平和にできる
という教えです。



この最初の一言
自分のことをよく理解して正し、
とは
ただ単に自分だけのことを指せば
表向きの天下になってしまいます。

そんな天下は
歴史を見ても
長続きしたことはありません。


でも
すべては一つというワンネスの考え方が基調になっていれば
この自分を「すべての存在」にまで広げることができます。

それを土台にした天下とは
どんなに美しいものになることでしょう。



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