現在行われている医療行為について
私たちは当たり前のようにそれを良いものとして行っています。

実際に
それが本当に有益なのか無益なのかを
正確に客観的に判定するのはかなり難しいことです。

でも
医学の「常識」は
時代と共にころころ変わります。

それは「常識」が
真の医療とは離れているものだからです。



医学雑誌の中に
世界的に権威のある三大医学誌があります。
ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンThe New England Journal of Medicine、
ランセットLancet、
ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーションJAMA


2003年~2017年までに
この三大医学誌に
過去に発表されたランダム化比較試験の結果を報告した3,017件の論文を精査して、
確立された医療行為であるものの
その有効性が否定されたケースを調べたところ
396件にも上ることが明らかになりました。



N Engl J Medは2011~2017年、
Lancetは2003~2017年、
JAMAは2003~2017年に発表された論文を分析しています。

hospital-840135_1280

trrencbi.nlm.nih.gov


こうした医療行為に対するランダム化比較試験の92%
高所得国で実施されていました。

残りの8%は、
中国、インド、マレーシア、エチオピアなどの低・中所得国で実施されていたものでした。


有効性が否定された医療行為の頻度が最も高い領域は
心血管疾患(20%)で、
公衆衛生/予防医学(12%)、
集中治療(11%)でした。



図の三本の棒グラフは
各医学誌です。
無益な医療行為の領域の多いものが下の方に配置されています。

elife-45183-fig2ncbi.nlm.nih.gov




この結果は
確立されて当たり前のように行われている医療行為についても
無益なものが、
かなり含まれていることを示しています。


意味のない行為であるにもかかわらず
とても重要な医療行為として
行われているのです。



そのため医療行為について
ランダム化比較試験などの公正な判断によって再評価することは
大切であることがわかります。

無益な医療行為であっても、
一度一般的な処置として定着してしまうと
それを止めたり変えていくのはなかなか難しいのです。




現代の医療はとても優れていると思っている人も多いことでしょう。

でも

いまでも
無益な
または
有害な医療行為が
「正しい医療行為」として普通に行われているということがたくさんあるのです。



昔の医療でも
医師も患者も治ると信じて
有毒な水銀を飲んだり、
瀉血といって出来るだけ多く血を抜いたり、
精神疾患を治すために、
脳の一部を切り取る手術なども正当な医療として行われてきました。


現代から見れば
とんでもない治療ですが、

未来の人からみれば
現代の最先端医療の中にも
とんでもない治療がたくさん入っていることでしょう。



医療は
こうやって試行錯誤の末に
ひとつずつ検証し
発展していくのです。




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