妊娠中の母親の飲酒が胎児へ及ぼす有害な影響については
多くの研究者たちによって
確認されています。


大人の飲酒でも
身体への有害な影響は明らかですから
胎児ではなおさらのことでしょう。

ひかたま:アルコールのDNA損傷リスク


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父親の飲酒は
どの程度
赤ちゃんに影響するのでしょうか。




中国・中南大学の研究者たちは
先天性心疾患のある赤ちゃん4万1747人

先天性心疾患のない赤ちゃん29万7587人
を対象にした55の研究報告をメタ解析しています。
中南大学は、中国中央政府直轄管理の中国の名門大学です。


これら55の研究報告は
1991年から2019年に発表された
赤ちゃんの先天性心疾患の発症リスクと親の飲酒の関連性を調査したものです。

その結果は
European Journal of Preventive Cardiology
2019年10月2日オンライン版
発表されています。


メタ解析の結果は
妊娠前後3カ月間に飲酒した母親・父親の赤ちゃんは、
飲酒しなかった母親・父親の赤ちゃんと比較して
赤ちゃんの先天性心疾患の発症リスクが母親・父親のどちらの飲酒でも
有意に高くなる
ことが確認されました。


大量の飲酒(1日5杯以上の飲酒)の母親では、
摂取しなかった母親に比べ
赤ちゃんの先天性心疾患のリスクが16%高く

大量の飲酒(1日5杯以上の飲酒)の父親では、
摂取しなかった父親に比べ
赤ちゃんの先天性心疾患のリスクが52%高いことが判明しました。


私の知り合いにも意外と心臓が悪い人は多く
やはり
ご両親の飲酒が関連しているのかもしれません。



飲酒は
自分のDNAを傷つけるだけでなく
生まれてくる赤ちゃんのDNAまで傷つけてしまいます。



今回の研究者は、調査解析結果から
「健康な赤ちゃんを望むカップルは、
男性は少なくとも受精前6ヶ月、
女性は1年間
飲酒をやめて、
さらに妊娠中の飲酒も避けるべき」

ことを強調しています。



今回の研究は
赤ちゃんの先天性心奇形を調べたものであり、
他の部位の異常については
いまだ未知となっています。

でも
飲酒が胎児の心臓以外に有害性が無いと推測するほうが不自然であり
他にも影響は及びそうです。


過剰な飲酒は、
心身への影響だけでなく
さまざまな問題も引き起こすことがあります。


lancetthelancet.com


現在
世界の年間アルコール消費量は、
1990年の210億リットルから、
2017年の357億リットルと
急増しています。


先進国イギリス、カナダ、オーストラリア、ロシアなどでは減っているものの
低所得国・中所得国での急増が目立ちます。


日本人は、
お酒に含まれるアルコールを分解する酵素ALDH2の働きが弱いか全くない人がかなりいます。

今の日本人は
飲みすぎだと思います。



お酒を飲みながら環境汚染を語る人もいますが
日常的な飲酒となれば
自らの生体環境を汚染している可能性もあるのです。



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