シマフクロウ
アイヌでは
コタン・コロ・カムイ(集落の守り神)
と呼ばれています。
コタン(村、集落、国)
コロ(司る)
カムイ(神)
コタン・コロ・カムイは、
アイヌの集落には
コタン・コロ・カムイがいつも中心に祀られています。
カムイチカプ(神の鳥)とも呼ばれて
多くの伝承の中にも取り上げられています。
鳥の中でもひときわ特別な存在です。
アイヌの集落と
コタン・コロ・カムイのテリトリーの大きさがほぼ一致して
各集落を守っているかのように見えたのではないか
という説もあります。
このテリトリーの広さは、
そこに生息する魚の数で変わってきます。
魚が豊富であればテリトリーは小さめになる傾向があり
魚が少ないとテリトリーは広くなる傾向があります。
これはあるアイヌコタンの入り口の門

こちらは、
その先の社の入り口

真ん中はコタン・コロ・カムイです。
なんだか
アイヌ・エカシ(アイヌの長老)のような迫力があります。

大きな集会場の入り口も

お土産屋さんの中心にもコタン・コロ・カムイがいます。

とても巨大なフクロウで
翼を広げると2m近くになります。
wikipedia
このフクロウは
その体の大きさから
巣を造るのに
樹齢300年を超える広葉樹の巨木の樹洞が必要です。
しかしながら、
北海道は
急激な開発によって巨木が切り倒され、
住む場所がどんどん奪われていきました。
知床半島には
いまだに開拓時代に
聖なる森に無差別に火を放って
開拓していった跡が
あちこちに残されています。

さらに
シマフクロウが、繁殖と子育てをするために
水深が浅くて流れが緩やかで真冬になっても凍結しない河川も必要です。
主食が、
魚などの川の中に住む生物だからです。
残念なことに
巨木の喪失に加えて
水質汚染や生息地への人間の侵入などによって
シマフクロウの
生息数は激減してしまいました。
20世紀初めのころには
北海道全域にいたとされますが、
今では限られた地域にしか見ることができません。
現在では
環境省のレッドリストで
絶滅のおそれがとても高い
絶滅危惧IA類 (CR)に分類され
国の天然記念物に指定されています。
環境省釧路自然環境事務所は、
シマフクロウの個体数が
165羽生息していることを確認して、
増加傾向にあることを発表しました。
いままでの専門家の推計では
140頭だったのです。
これも
人によって巣箱の設置や食料の確保をした結果で
1980年代から本格的な保護活動が始まり
約2倍ほどに増えていきました。
今後
安定してこのコタン・コロ・カムイが増えていくためには、
生息地の環境を本来のものに戻すことは必須です。
樹齢300年という巨木が
その住処としてテリトリーごとに必要になります。
食料を安定して確保できる河川と水産資源も必要です。
現在は
人工的な巣箱で補っていますが、
将来的には
すべて自然な環境を整えることが重要なのは明らかです。
保護活動は
数百年の視野を入れて必要なのです。
ちなみに
北海道には
野生のコタン・コロ・カムイが見れる温泉宿もありますが、
普通に見かけるようになるには、
まだまだ先のことです。
釧路動物園は、
1995年に世界で初めて人工繁殖に成功した動物園。
ここではペアで見ることができます。
.。゚+.(・∀・)゚+.゚
こちらも
ひかたま:アイヌ神謡カムイユカラ
こちらも
@pipparokopia
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北海道中部と東部、サハリン、千島列島南部にかけて生息している
世界最大級のフクロウです。
(厳密には北海道とロシアの個体は、別種の可能性も示唆されています。
今後の詳細なDNA鑑定によって明らかになるでしょう。)
世界最大級のフクロウです。
(厳密には北海道とロシアの個体は、別種の可能性も示唆されています。
今後の詳細なDNA鑑定によって明らかになるでしょう。)
アイヌでは
コタン・コロ・カムイ(集落の守り神)
と呼ばれています。
コタン(村、集落、国)
コロ(司る)
カムイ(神)
コタン・コロ・カムイは、
コタン・カラ・カムイ(国の創造神)が
地上に国を創造した時に、
最初に地上へ降ろした動物の神とされ、
高い所から国を見守る御役目を担っているとされています。
国に魔が入れば、
あの鋭い眼力で見極めて、
独特な鳴き声で魔を祓うのです。
そのため地上に国を創造した時に、
最初に地上へ降ろした動物の神とされ、
高い所から国を見守る御役目を担っているとされています。
国に魔が入れば、
あの鋭い眼力で見極めて、
独特な鳴き声で魔を祓うのです。
アイヌの集落には
コタン・コロ・カムイがいつも中心に祀られています。
カムイチカプ(神の鳥)とも呼ばれて
多くの伝承の中にも取り上げられています。
鳥の中でもひときわ特別な存在です。
アイヌの集落と
コタン・コロ・カムイのテリトリーの大きさがほぼ一致して
各集落を守っているかのように見えたのではないか
という説もあります。
このテリトリーの広さは、
そこに生息する魚の数で変わってきます。
魚が豊富であればテリトリーは小さめになる傾向があり
魚が少ないとテリトリーは広くなる傾向があります。
これはあるアイヌコタンの入り口の門

こちらは、
その先の社の入り口

真ん中はコタン・コロ・カムイです。
なんだか
アイヌ・エカシ(アイヌの長老)のような迫力があります。

大きな集会場の入り口も

お土産屋さんの中心にもコタン・コロ・カムイがいます。

とても巨大なフクロウで
翼を広げると2m近くになります。

このフクロウは
その体の大きさから
巣を造るのに
樹齢300年を超える広葉樹の巨木の樹洞が必要です。
しかしながら、
北海道は
急激な開発によって巨木が切り倒され、
住む場所がどんどん奪われていきました。
知床半島には
いまだに開拓時代に
聖なる森に無差別に火を放って
開拓していった跡が
あちこちに残されています。

さらに
シマフクロウが、繁殖と子育てをするために
水深が浅くて流れが緩やかで真冬になっても凍結しない河川も必要です。
主食が、
魚などの川の中に住む生物だからです。
残念なことに
巨木の喪失に加えて
水質汚染や生息地への人間の侵入などによって
シマフクロウの
生息数は激減してしまいました。
20世紀初めのころには
北海道全域にいたとされますが、
今では限られた地域にしか見ることができません。
現在では
環境省のレッドリストで
絶滅のおそれがとても高い
絶滅危惧IA類 (CR)に分類され
国の天然記念物に指定されています。
環境省釧路自然環境事務所は、
シマフクロウの個体数が
165羽生息していることを確認して、
増加傾向にあることを発表しました。
いままでの専門家の推計では
140頭だったのです。
これも
人によって巣箱の設置や食料の確保をした結果で
1980年代から本格的な保護活動が始まり
約2倍ほどに増えていきました。
今後
安定してこのコタン・コロ・カムイが増えていくためには、
生息地の環境を本来のものに戻すことは必須です。
樹齢300年という巨木が
その住処としてテリトリーごとに必要になります。
食料を安定して確保できる河川と水産資源も必要です。
現在は
人工的な巣箱で補っていますが、
将来的には
すべて自然な環境を整えることが重要なのは明らかです。
保護活動は
数百年の視野を入れて必要なのです。
ちなみに
北海道には
野生のコタン・コロ・カムイが見れる温泉宿もありますが、
普通に見かけるようになるには、
まだまだ先のことです。
釧路動物園は、
1995年に世界で初めて人工繁殖に成功した動物園。
ここではペアで見ることができます。
.。゚+.(・∀・)゚+.゚
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コメント
コメント一覧
貴重なお話ありがとうございます。
適切な言葉がわかりません。
子供の時からなぜかこころ惹かれます。
釧路動物園のペアのふくろうを
行って見てみたい。
できれば、
たくさん赤ちゃん産まれてほしいです。
駅前は多くの人が行き交い、高層マンション建設中。ぽかーんと口をあけてそれを眺めていたら、『田舎者丸出しだよ』と仲間に声をかけられた。『だって、田舎者なんだもん』
試合がどうこうよりも、スタジアムでみんなが楽しんでいる雰囲気が何よりだった。知らない人とも、すんなり打ち解けた。
最初は断ろうと思ってた。でも、好きなことだけ選択する自分は、世界の半分しか見ていないのではないだろうか?と感じ、信じるその反対に舵を切ってみた。
意図的に味わうそれは、本心を浮かび上がらせ、戸惑いを持って何とかそれを俯瞰しようとする自らとの対話となった。世界って、広いなぁ。
新幹線や船を乗り継ぎ、暗くなって島に着いた。大きな街から遠ざかる度に、街灯と人、車の数が減って行き、暗く感じた。
船が島に着いたとき、船内から見つめる暗い小さな町には、街にはない星空が出迎えてくれた。やっぱりこの町が好きだって、いつものことながら思い知らされた。
住んでる町を外から眺めてる私がいる。
フクロウさんみたいに、広い視点から物事を鳥瞰するには、旅もいいみたい。
滅多にないことなんだけど!
今夜はどうだろう。また鳴いてくれるかな。
鳥類というものが、いかに素晴らしいものか
実感した体験があります。
なにより、大空を自由に飛べること自体
人間に真似のできないことです。