古い記事ですが
再掲


新型コロナウイルスの影響で
手洗いの回数が激増した人も多いかもしれません。


中には
過剰なまでに
一日に何度も、
神経質に手を洗ったり、手に消毒液を繰り返しつけている人も
いるかもしれません。


そのままにした場合
手が荒れてしまい、
健全な皮膚のバリア機能は損なわれる可能性があります。


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手の皮膚表面には
もともと肌に潤いを与え、乾燥防止して
外側からの有害因子をバリアする機能があります。

その機能を円滑にしているのが
「 皮脂」
です。


過剰な手洗いは、
この皮脂成分をすべて除去してしまいます。

それは手の皮膚を守るバリアを破壊する行為となります。


また、
今までは悪いものと考えられてきた皮膚表面の多種多様な細菌の中には
皮膚を保護するものも多くあります。

例えば
ブドウ球菌。
健康な皮膚の上では
健康に保つことに貢献しています。

皮脂の主要成分の遊離脂肪酸は抗菌バリアとして働いていますが、
この遊離脂肪酸は
実は
表皮ブドウ球菌など皮膚の常在細菌叢から分泌されるリパーゼにより産生されています。


さらにブドウ球菌は
抗菌ペプチドを産生して皮膚を守り、
宿主の皮膚にとって有益なフェノール可溶性モデュリンγやPSMδも産生します。

さらには
リポタイコ酸を産生し、
炎症性サイトカイン放出抑制とTLR2依存性メカニズムによる炎症を抑制する機能も持っているのです。


今まで長い間悪者とされていた手の皮膚表面の細菌たちは
実は
健康な皮膚と共存共栄していたのです。





手洗いでは
もちろん
この皮膚を健全に保つブドウ球菌をはじめとした
マイクロバイオーム(表皮細菌叢)の正常な機能を
すべて奪ってしまいます。




無差別な消毒薬や抗菌薬・抗生物質の使用は
マイクロバイオーム(表皮細菌叢)によって保たれている皮膚の健康維持能力に
大きな変化と有害性をもたらします。


健康な皮膚を保つには、
正常細菌叢の回復と維持が重要なのです。


アトピー性皮膚炎も
皮膚のマイクロバイオームの乱れが原因との研究結果もあるほど
マイクロバイオームは重要なものです。





加えて
多くの石鹸には
体に有害かもしれない成分が含まれています。

特に
かつて流行した薬用せっけんでは
最近になって
そっと成分を変えています。

安心安全と言われた成分が
実は
かなり有害であることが判明したからです。

(ひかたま:身近な日用品の毒物:薬用せっけん編
(ひかたま:薬用せっけんの成分をそっと中止


その新成分も
身体にどうような有害性があるのか
実は
公表されていないのが現状です。



普通の石鹸やシャンプーでさえ、
ラウリル硫酸ナトリウムなどの成分が入っているものが多いです。

この成分も
もともとは第2次世界大戦の時に、
航空機エンジンの脱脂剤と使われていたもの。
そのため、強い脱脂力があります。

デンマークで行われた安全性に関する研究では、
健康な被験者70名にこの成分を接触させることによって
皮膚の保湿維持機能の低下がみられています。
米国の研究では、
肌の弱い方や疾患のある人では、皮膚表面の炎症促進が確認されています。



対策としては
石鹸を出来るだけ無添加の物にすること
手洗い後の保湿

です。

固形石鹸だと液体石鹸よりも少量で効果的です。


こんな時に言うと
批判されますが
過剰な除菌信仰も
とても危険だと思います。


過剰な除菌信仰は
心の中にも
「排除」というエネルギーが生まれてしまいます。





保湿には
馬油など無添加なものがおすすめです。



余談ですが
ケニアの水の貴重な地域では
水の代わりに
しっとりとした牛のうんこで手を洗い
タオルの代わりに
乾燥した牛のうんこで手を拭くそうです。




子供たちは
日常的に菌やウイルスと接することによって
健全な免疫力が培われていきます。

この免疫力が育っていく人生で最も重要な時期に
大人たちは
消毒を強要しています。

これほどまでに
過剰に消毒する日常生活を送ったら
脆弱な免疫力しか持たない人に成長するはずです。


しかも
除菌に対して
過剰に敏感になってしまうことも
将来的に困るはずです。


子供たちは、
泥んこの中で遊んだほうがよいのです。




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