神の詩 第三章十五節


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「行動はヴェーダ(ブラフマン)から生まれることを知れ。ヴェーダは不滅の存在から生まれる。だから、遍在するヴェーダはいつも祭祀の中にある。(十五)」



ヴェーダ。

「知る」
という意味の
vid
という語に由来しています。

ヴェーダは
智慧という意味で、
聖典にまとめられたものをいいます。

音節一つ一つが聖なるものとされ、
単語は
すべてマントラ(真言)となるとされています。

物質的なものと霊的なもの、
時間と空間を超越したもの
すべてに関連した智慧が
授けられています。


ヴェーダを読んで学ぶ人は、
思考を崇高で神聖な目的に向けている必要があります。


聖典には、
シュルティ(天啓、聴かれたもの)

スムリティ(伝承されたもの)
があります。


ヴェーダは、
シュルティ(天啓)とも呼ばれ、
古代の聖賢が神から受け取ったとされるもので、
かつては
すべてが口述により伝承されてきました。


そして、
スムリティは
聖賢や聖者たちが後世の人々のために記した書になります。


聖賢または聖仙と呼ばれる人たちは、
聖者の中でも特別な存在です。

悟りを開いた人を聖者と呼びますが、
そこからさらに
完全に時空を超えた境地に留まれる聖者を
聖仙(リシ)
と呼びます。



聖仙の感覚は、
大宇宙のすべてを見通すことが出来、
そこから
ヴェーダは下ろされてきます。




ヴェーダは、
多くの名称で呼ばれています。

シュルティ、アームナーヤ、ナーマムナーヤ、アヌスラヴァ、トライー、チャンダス、スワーディヤーヤ、アーガマ、ニガマーガマ、プラシュナ、プラタマジャなどです。

これらは、
ヴェーダが
多様な特性を持っているためです。



ヴェーダは、
次の四つの分野に分類されます。

当初は一つのものでしたが、
一般の人が学ぶには膨大な時間が必要でした。

より多くの人に
ヴェーダの智慧に接してもらうために、
聖者ヴィヤーサによって分類されました。

サンヒター(本集):真言によって構成されるヴァーダの主要なもの。

ブラーフマナ(祭儀書):祭式の手順や意味を記したもの。

アーラニヤカ(森林書):人里離れた森の中で語られるべき秘儀を記したもの。

ウパニシャッド(奥義書):哲学的な内容を記したもの。


さらに
狭義では、
サンヒターのみを
ヴェーダといいます。

サンヒターには、
「美しく巧みに集められたマントラ」
という意味があります。


このサンヒターは、
喩えてみれば、
草原に咲き乱れる美しい花々(ヴェーダ)を集めてきて、
美しく生け花(サンヒター)として作り上げ、
自然の美を賛美したものです。


続きます。





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