神の詩 第四章十三節 3


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「私はグナとカルマの配分の違いをもとにして、四階級を創造した。これを作ったのは
私であるが、私には行動も変化もないことを知れ。(十三)」



続きです。



四つの階層は、
生まれた時の家系や血筋は関係なく、
精神的および霊的な段階における区分です。

人の手や足、心臓、肝臓など
それぞれに特有の役割があるように、
そこには比較も意味がなく、
優劣も無く、
すべてが
各自の役割を担って
一つの有機体を形成しています。




ドローナ師は、
ブラフマンの家系に生まれながら、
パラシュラーマより武器の扱い方を習い、
ドリタラーシュトラの軍隊の指揮官となり、
クシャトリア(武人)として生きました。


身分的に最下層であったシュードラの召使スードリーを母として生まれた賢者ヴィドラは、
智慧や法についての知識が豊富であり、
霊的に優れていたため
バラモンに属し、
ドリタラーシュトラ王の最高顧問として仕えていました。



ちなみに
父親である聖ヴィヤーサも、
シュードラの母親から生まれています。





ヴィドラは、
王の顧問として
物質至上主義の王と共に王宮にいながらも、
生活も食事も王とは全く離れていました。

このヴィドラとドリタラーシュトラ王の関係は、
低次の自我においても
必ず高次の自我が付き添い、
誤った方向へと暴走しないように配慮されていること、
低次の自我の中にも
神聖な波動が
芯として残されていることの象徴的存在になっています。



人は魂を持って、
新しい肉体に生まれ変わってきます。

生まれるとすぐに、
社会的な身分や容姿、周囲の人々との関係性などによって、
魂の外側に
自己が塗り固められていきます。


そして
大人になるころまでには、
魂よりも
塗り固めた偽りの自己の方が
大切になってしまいます。


自己は、
より高い地位、
より多い物質的な財産、
より多い賞賛を求め続けます。



それらが
低次の自己の栄養源となるからです。

そして
その栄養源に頼っていると、
自己を放棄することは、
出来なくなっていきます。


だから
人の作った四階級は、
自己を中心とした歪んだものになってしまいます。




続きます。







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