治癒の方向性 1

 

心身の完全な治癒は、ある一定の法則に従って起こります。

これはある症状が治った後で、別の症状が出てくる状態が、真の治癒に導いているのか、悪化しているのかを確認できる一つの指標にもなります。すこし難しいですが、生体全体を治すホリスティックな医療では必須の知識です。

 

治癒の方向性

治癒変化の基準となる治癒の方向性の法則は以下の通りです。

疾患の過程において下記に挙げる「方向性」の変化が認められるとき、患者の状態が進行性に改善していると言えます。

1.上から下へ:症状が上方から下方へと進行し減退していく。

2.内から外へ:深部の器官からより表層の器官へと症状が移行する。

3.精神的レベルから身体的レベルへ症状が移行する。

4.より重要な器官からより重要でない器官へと症状が移行する。

5.発症が最も新しい症状からそれ以前へ:発症の順と逆の順に症状が消えていく。
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ある症状がプラスの「方向性」の他の変化を伴う場合、このように進行することは予後が良好であることを示しています。これは、人でも動物でも同じです。

例えばアトピーの患者で、「治癒の方向」に従って喘息の消散に伴い、より表層の症状である湿疹が悪化する、などが例として挙げられます。

同様に法則とは逆の方向性を示している場合には、たとえ現在ある症状が改善しているときでも、潜在的に病気は進行し、治療の結果が好ましくないことがあります。
 

治癒の方向性の「法則」は、ホメオパシーの世界では「ヘリングの法則」と呼ばれています。これは始めて具体的にこの法則を言及したのがコンスタンチン・ヘリング氏であったことに由来します。
Constantine-Hering


 

 


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