裁判所の犬たち

裁判所では、被害者が証言しなくてはならないことがあります。
裁判所で扱う事件は、暴力的であったり、虐待だったりと様々なつらいことが多く、
精神的にも公の場で証言するのは、とてもつらいこと。

心に負った傷を、
再び再燃させてしまう可能性もあります。

そのような時に、どうしたらいいのでしょうか。
精神的なトラウマを軽減させるために
米国では、「コートハウスドッグ」(裁判所犬)制度があります。

犬が証言者に寄り添い、心のケアをするのです。
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この制度を思いついたのは、
「裁判所犬」創始者のエレン・オニール・ステファンさんとセレステ・ウォルセンさんの二人の女性。
エレンは元検察官、セレステは獣医師です。

実際に、
証言出来ない子供に、
犬が寄り添い、
子供が犬を撫でているうちに、心安らぎ、証言することができたケースもあります。

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犬には、人の心を落ち着かせる不思議な力があります。
裁判所で、それを利用します。

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裁判所犬は、
生後二か月目から、約一年半以上に渡り、
しっかりとした訓練を受けます。
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さまざまな人たちの感情的動揺にも、うろたえることがないよう
さまざまなシチュエーションを練習します。
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訓練した犬たちが、すべて裁判所犬になれるわけではなく、
優秀な犬たちが選抜されます。

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裁判犬たちのお仕事は、
証言者の横にじっと寄り添い続けること。
いつでも撫でられる距離に寄り添います。
これだけでも、証言者たちの心は、とても癒されるのです。


Dog4upworthy.com

現在では、28の州で採用され、
87頭の裁判所犬が働いています。

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今年の10月には、第三回国際裁判所犬会議が開催されます。
courthausedogscourthousedogs.com


当ブログでは、
空港犬や災害救助犬たちもいろいろご紹介していますが、
犬の持つポジティブな力を裁判所で利用することは
とても素晴らしいことです。


「動中静」
という言葉があります。


人は静かな所で、心静かにいることはできます。
でも、
目まぐるしく状況が変わる動的な場所にいて、心静かに出来るかどうか。

心深く生きている人は、
動的な場所にいても、心は静かな状態を保てるものです。

現代社会の忙しさの中で生きていると、
心静かなにいることは忘れ、
イライラしたり、
動揺したり、
大喜びしたり、
大きく揺れ動く、感情の波の上で生活する習慣がついてしまいます。

犬が人の心を和らげる秘訣は、いくつもあります。
犬と接する人は、愛情ホルモンとして知られるオキシトシンの分泌が活発になります。
そして、
犬の高さは、人よりも一段低く、
犬と共にいると、ちょうど意識が丹田のあたりに向かいやすくなっているのです。

裁判所犬と人々の写真をもう一度よく観てみてください。
人の丹田の近くに犬たちの鼻先が向いています。
それにつれて、人の意識も丹田に集まりやすくなります。


丹田は、
お臍の少し下にあります。

丹田に意識を集中したまま、深呼吸してみましょう。
不思議と心が落ち着くのがわかると思います。

裁判所犬も、
人々の
愛情ホルモンの分泌を促したり、
丹田に意識が下りやすくなり、
呼吸も深まることで
人々の心を落ち着かせてくれるのです。



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