こちらはジンベイザメ。

とても美しいサメです。
article-0-1456F74B000005DC-140_964x636MailOnline/Shawn Heinrichs

優雅に泳いでいます。

このサメに出会った人は、皆感動するそうです。

出会っただけで、至福を味わえるなんて、素敵です。
article-0-1456FCD1000005DC-771_964x739MailOnline/Shawn Heinrichs


次の写真は、
フカヒレスープのために
ヒレを切り取られて死んだジンベイザメに寄り添い号泣する女性。



WhaleSharkMourningmarinephotobank.org
背中のヒレだけのために、
こんなに美しい生き物を拷問のように殺してしまう・・。
 
ちなみに、
ジンベイザメは、ワシントン条約会議で保護が決定していますが、
いまだに違法操業が摘発されます。


たった一杯のスープのために、
このような美しい生き物がたくさん殺されているのです。

shark-fin-cutting-260515-newdaily-277x200thenewdaily.com.au


フィンニングと呼ばれる漁の場合、
ヒレだけ切り取ると、
サメは生きたまま海に捨ててしまいます。
ヒレだけ持ち帰った方が効率がよいからです。

ヒレを切り取られたサメは、
苦しみ抜いて死んでいきます。


(日本のサメ漁では、
主にマグロ延縄漁に混ざって捕獲される混獲魚として水揚げされています。
そして
ヒレだけではなく、肉も軟骨も皮もすべて有効利用するため、
ヒレだけ採取して海に投げ捨てるいわゆるフィンニングは行っていないとのことです。)


dead_finned_shark_600Shutterstock/WetPixel


年間7千万頭殺され、
2010年には
一気に180種のサメが絶滅危惧にしてされました。


カナダで行われた調査では、
フカヒレのために捕獲したサメの76%が絶滅危惧種だったという結果が報告されました。

海の生態系食物連鎖の頂点として、
サメはとても重要な役割を果たしています。

次の図は、
2011年に
一年間にサメに襲われた人の数と、
一時間ごとに人が殺したサメの数です。

サメより、人の方がはるかに怖いです。
original (1)huffingtonpost.com


今のフカヒレのための漁が続けば、
多くのサメの種は、絶滅すると専門家が警告しています。


サメは、他の魚類と比べて、繁殖が遅く、
捕獲する数についていけないのです。

生態系にも多大な影響が出るはずです。


さらに、
フカヒレスープを飲むとたくさんのイルカが殺されるという現実もあります。
ペルーの地元漁師たちは、
サメのエサとしてイルカを年間1万5千頭ほど殺して、
サメをおびき寄せるのに使用しています。
現在政府による規制強化が検討されています。




フカヒレスープは、すでにサメを傷つけない春雨などで代用したコピー商品「人工フカヒレ」が出ており、
普通の人は、本物のフカヒレもコピー商品も区別はつかないでしょう。


サメのヒレには、
神経毒BMAA(β-メチルアミノ-L-アラニン)が含まれている
ことを、
米国マイアミ大学の研究者らが報告しました。


このBMAAは、
人の脳神経系に有毒作用があることがわかっています。

 
研究者らは、7種のサメを検査しました。
ハナグロザメ、オオメジロザメ、カマストガリザメ、ウチワシュモクザメ、ヒラシュモクザメ、レモンザメ、コモリザメの7種です。
1mg当たり、144~1,838ng検出されており、
これはアルツハイマー症の患者に含まれる濃度と似ているそうです。
ただし、
フカヒレの摂取によって、
どのように人の脳神経に影響が出るのかはまだわかっていません。



現在は、多くの国でフカヒレのためのサメ漁またはフィンニイングを禁止しています。

フィンニング(ヒレを切り取る漁)を禁止または規制している国
カナダ(1994)
オマーン  (1998)
南アフリカ (1998) 
オーストラリア、NSW州 (1999)
アラブ首長国連邦 (1999) 
スペイン(2002) 
ナミビア(2003) 
ガンビア (2004) 
ニカラグア (2004) 
コスタリカ(2006) 
セイシェル諸島 (2006) 
エルサルバドル(2009) 
パナマ(2006) 
コロンビア (2007) 
シエラレオネ (2008) 
アルゼンチン(2009)
ギニア(2009) 
英国連邦 (2009) 
ホンジュラス (2010) 
チリ (2011) 
台湾 (2012) 
ブラジル (2012) 
ベネズエラ (2012)
マルタ共和国 (2012) 
欧州連合 (2013) 
香港 (2013)
インド (2013) 
中国 (2013) 
イギリス領ヴァージン諸島 (2014) 
ニュージーランド (2014) 
(参考:Humane Society International)


サメ漁を禁止または規制している国

イスラエル (1980) 
コンゴ共和国 (2001) 
エクアドル (2004) 
エジプト (2005) 
フランス領ポリネシア (2006) 
メキシコ (2007) フィニング禁止(2011) 5-8月までサメ漁禁止
ギニアビサウ (2008) 
パラオ(2009) 
ホンジュラス (2010) 
モルディブ共和国 (2010) 
マーシャル諸島 (2010 
インドネシア (2010) 
クック諸島 (2012) 
バハマ (2011) 
トケラウ諸島(2011) 
マレーシア、サバ州 (2011)
ブルネイ(2013) 
フィージー(2013) 
イギリス領ヴァージン諸島 (2014) 
アラブ首長国連邦 (2014) 2月1日から6月30日まで期間限定禁止
キリバス(2015)

ハワイ州では売買を禁止、
カリフォルニア州ではフカヒレの売買禁止の他に、所持も禁止されています。


フカヒレスープを禁止している会社
香港ディズニーランド (2005)
Amazon (2007)
Carrefour, NTUC Fairprice, Cold Storageシンガポールの三大スーパーマーケット (2011)
ペニンシュラホテルグループ  (2011)
シャングリラホテル (2012)
ウエスティン・マカオ (2012)
フェアモント・ホテルズ・アンド・リゾーツ (2012)
タイの24の高級ホテル (2013)
スターウッドホテル・アンド・リゾーツ (2014)
マリオットホテルグループ(2014)
ヒルトンホテル (2014)
メリアホテル(スペインの大手ホテルチェーン (2014)


最近フカヒレ輸送を禁止した航空会社
Virgin Atlantic Airways (2011)
Emirates (2013)
Air New Zealand (2013)
Asiana (2013)
Quantas (2013)
Korean Airlines (2013)
Eva Air (2013)
Aeromexico (2013)
LAN Chile/LATAM Airlines Group (2013)
Garuda Indonesia (2013)
Qatar Airways (2013)
FinnAir (2013)
Lufthansa (2013)
KLM (Royal Dutch Airlines) (2013)
Air Asia (2014)
Philippine Airlines (PAL) (2014)
Emirates and Air Seychelles (2014)
Singapore Airlines (2014)
Thai Airways (2014)
Cebu Pacific (2014)
Swiss Airways (2014)
Cathay Pacific Airlines(2012)
Fiji Airways (元Air Pacific)(June 2013)
Jet Airways (2014)
United Airlines 2015
American Airlines (2015)

(出典:Shark Stewards)
主要航空会社の多くは禁止していますが、
残念なことに、日航と全日空は取扱いをしています。



他にも、
米国の大手貨物輸送会社UPSや多くの航空会社、レストランでもフカヒレの取扱いをやめています。



実際に、
どの種類のサメがどれだけ減少しているのかを、
的確に把握することは困難です。

でも、
多くの魚で過剰捕獲が問題になってきています。

次の写真は、1957年と2007年のフロリダのキーウエストの同じ場所の写真です。
1957年
1flkeys1cmbc.ucsd.edu

2007年
1flkeys2cmbc.ucsd.edu

ちょうど50年に間に
魚の大きさは、91.7cmから42.4cmに縮小
魚の大きさも、19.9kgから 2.3 kgに縮小しています。


こちらは、1950年代と1980年代の写真の比較。

1950年代
ポパイが出てきそうな写真です。
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1980年代
魚がとても小さくなっています。
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MailOnline


できるだけ、
意識してフカヒレを注文しないようにしましょう。

一人の小さな心がけでも、海の生態系に大きく影響するのです。

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