この写真は、
30年近く前に、
私がオーストラリアのアウトバック(砂漠地帯)に住んでいた時のもの。

オーストラリアのずっと奥地、人のいないアウトバックに、
ブランビーと呼ばれる野生馬たちがいます。

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ブランビーたちは、
通常は人に近づくことはありません。

とても自由で、力強く、美しく、大地を駆け巡ります。
近くにいるだけで、生命の息吹を感じ、心から癒される存在です。



世界でも有数の過酷な地で、
よく逞しく生き延びてきたものです。




北海道では、ミスターシービーなどの引退した名馬を見る機会もありました。
とても美しく強い姿に、感銘したものです。

馬、とても美しい生き物。




でも、
ほとんどの引退した競走馬の多くは、
殺処分
されています。

日本では、約7000頭の競走馬が毎年輩出されます。
競争の世界はとても厳しく、
競馬で活躍し勝利馬となっていくのは、その中の
一割もいません。

引退した馬たちは、
膨大なエサ代や管理費用がかかることから、
優秀であれば繁殖用、
運が良ければ乗馬用となり、

その他は、馬肉として殺処分対象になるようです。



そこで、
JRA日本中央競馬会の名調教師である角居勝彦さんが中心になって、
引退した競走馬を、
「ホース・アシステッド・セラピー」
に利用する活動に取り組み始めたそうです。

角居さんは、年間最多勝利調教師となったり、名馬「ウオッカ」を育成した名調教師。


2013年には、栗東競走馬トレーニング・センター内に、
一般財団法人「ホースコミュニティ」を立ち上げ、
引退馬の第二の人生、殺処分ではない充実した余生を送ってもらう活動を行っています。
馬主たちも、殺処分されるよりはと、歓迎してくれているそうです。



「ホース・アシステッド・セラピー」
馬に接し、馬に乗る他にも、
馬を手入れしたり、馬の飼養管理に参加したり、厩舎を掃除したり、
馬といる全般的な活動を通して、
心身共に癒されていくこと。


特に障害者の方々には、精神的なサポートと運動能力の向上が期待され、
社会への進出を促すための方法の一つとして、
欧米では認知されています。
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馬と接することは、
心と身体の両方に、とてもポジティブな影響を体感として与えてくれます。



こちらも、セラピーの範疇に入るのでしょうか。
かわいい子供と馬の時間。



私たちは、競馬でも、政治でも、さまざまな出来事でも、
華やかな表舞台はよく注目します。

でも、その後のことにはあまり目がいきません。
競走馬が、引退後に馬肉になっているのを知っていても、
あえて、
考えようともしないでしょう。


桜も花が咲いていると、皆立ち止まって賞賛し、
花が散ると、桜の木がそこにあることさえ、全く気にも留めないくらいです。

でも一度、桜に心を寄せてみると、
花があっても無くても、
桜を愛でる気持ちになります。

この気持ちが、この世界にさらに増えるといいなと思います。



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