今日は幸せ遺伝子の続きです。


ハーバード大学では、
1938年から約80年ちかくにわたって幸福に関する研究を続けています。


「何が最終的に人を幸せにするのか」
というテーマです。

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今の若者に聞いた調査では、
幸せとは、
お金持ちになること
有名になること
という意見が多かったそうです。
本当にそうなのでしょうか。


このTEDでは、
幸福に関する研究の4代目責任者となったロバート・ウォルディンガー氏の講演です。
研究の成果の一つである
「幸福になるための重要な教訓」
を語っています。




冒頭の映像には、
日本の職場のような風景も。

現代社会において
私たちは
「幸せになるためには
一生懸命に働かなければ実現できない」

と思わされています。

ted345TED/Youtube

1938年に始まったハーバード大学の研究では、
724人の男性を対象に
2年ごとに「人生で何が起こっているのか」という詳細な聞き取り調査しています。

研究が始まった時の被験者724人中で、
現在生きているのは60人。

被験者たちは、もう90歳代です。

さらに、現在では
2000人以上になった被験者たちの子孫たちも
研究に参加してもらっています。


この研究は、
2つのグループを対象として実施されました。
1つのグループは、ハーバード大学の卒業生。
もう1つのグループは、ボストンの貧民街にいた貧しい家庭の少年たち。

被験者たちは、様々な人生を歩み、
社会の底辺から這い上がり、成功を収めた人も
その逆の転落人生となった人もいたそうです。


この研究では、たんなる質問表の調査だけではなく、
実際に被験者の家を訪れて面談を行い、
さらに家族とも話したり、
医療記録をチェックしたり、
血液検査や脳スキャンまで行っています。


1938年からずっと続けられた幸せの研究の結果、
そして
何万ページにも及ぶ彼らの人生の記録から明確にわかってきたこと、


それは、
富でもなく
名声でもなく、
一生懸命に働き続けることでもなく、


「健康で幸せの秘訣は、よい人間関係にある。」
というものでした。


そして、この人間関係には
3つの重要な教訓がありました。

一つ目の教訓は、
よい人間関係は健康に良く、幸福度が上がるということ。
家族や友人など人との繋がりが多い人ほど、幸せを感じやすく、健康的で長生きしたそうです。

そして、
孤立は害になるということ。
孤立化してしまった人は、あまり幸せを感じていませんでした。
中年以降の健康状態の悪化も早く
脳機能の衰退も早く、
寿命も短くなりました。


二つ目の教訓は、
周囲の人間関係は、
多くの人と接することではなく、
家族や子供たちといることでもなく、
人間関係の質がとても重要だということです、

愛情ある関係が、
人生の質を高めるのです。




ここで研究たちは、
80歳の時の被験者が50歳だった頃のデータを見直した結果では、

50歳の頃の人間関係がとても良好であった人たちは
80歳になった時に最も健康であったのです。


精神的なことが、
肉体の苦痛にも大きく影響することも判明しました。

結婚していても幸せとは限りません。
パートナー同士の信頼関係が無ければ、
憎しみ合っていれば、
有害にしかならないのです。




三つ目の教訓は、

人とのよい関係は、
健康に良いだけではなく
脳も守ってくれていたということ。


何かがあった時に、
助けてくれる人がいる
守ってくれる人がいる

そういう人達の記憶力はしっかりとしていたのです。


一方で、
パートナーや友人に頼れないと感じる人たちは
記憶力の早期衰退が認められました。




たとえ、小さなケンカを何回しても
お互いが信頼し合っていれば
良い人間関係は維持できます。


このような
「親密な人間関係は健康や幸福をもたらす」という事実は、
別に驚くことではなく、
誰もがすでに知っているシンプルなことです。

でも、
どうして人はこのことをいとも簡単に忘れてしまうのでしょう。
handTED/Youtube


この長い年月をかけた研究ではっきりとわかったことは、

「自分は幸せだ」と感じる人は、
家族や友人、コミュニティーなどと積極的に関係を持ってきた人だったのです。

それはだれにでもできること。

テレビやコンピューターに向かう時間を、
人とのコミニュケーションに費やしたり、
今いる大切な人との時間を大切にしたり、
マンネリ化した相手でも新しいことを一緒にやってみること、
何年も話をしていない家族と連絡をとってみること
など
いろいろな方法があります。

そういった積み重ねが、
人を幸せに導くのです。

とここまでが、
ロバート・ウォルディンガー氏の講演内容です。




前回、幸せの遺伝子の項目で
幸せの秘訣に
自分のハートを中心におくことと
感謝の気持ちをいつも持つこと。
と書きました。

これらが最も信頼のある関係を築けるからです。



そして、もう一つとても重要なことは、。

信頼する人を愛する時間と同じ分、
自分の静寂の時間を作ること。



それは確実に相乗効果をもたらします。

これは、今までのハーバード大学では出てこなかったこと。
何故なら、ほんの少し前までは、
西洋では瞑想は一般的ではありませんでした。

でも、
瞑想は
いまや世界のトップリーダーたちが欠かさず行う
最も一般的なことになりつつあります。

ハーバード大学の未来に続くこの研究の
四つ目の教訓に組み込まれることでしょう。

meditation367Huffinghton Post




静寂の中で
日々自分の中心に入る時間を作り、
意識を深く持たなければ

自分のハートを中心におくことも
感謝の気持ちをいつも持つことも
出来ないからです。 



人がエネルギーを昇華し、
魂を進化させたいのであれば、
地球上では
愛と瞑想の両方の実体験が必要です。



信頼する人と共に過ごすことは、
お互いに依存することではありません。


お互いに愛に飢えていれば
愛を求め合う関係、
つまり
依存し合う関係となってしまい
本当の信頼関係は築けません。




まずは自分自身が愛に溢れること。

そうすれば、
その溢れる至福を分かち合いたくなります。
お互いに愛を与え合う関係では
確実な信頼関係が築けます。



自分の時間も大切にすることは、
実は
よりよい信頼関係のためにはとても大切なのです。


人間関係だけに夢中になるあまり、
自分自身の内面へ向かう時間を作らずに
他人に依存して生きる人は
いずれ孤独を感じて自分を見失います。

一方、
自分の中の光を知る人は、
ただ「在る」ことを味わい、
知性も深まり、
それを人と分かち合うことで
魂は進化します。


それが幸せにつながるシンプルで最も強力な方法。



自分の深い意識の中に入ることが出来れば、
視覚全体が
思考全体が
変化します。

この体験を是非味わってみてほしいと思います。


幸せは、
得るものでも
達成するものでもなく、
すでに
自分の中に存在しているものだということが
この体験によって
目覚めます。


そして、
世界全体が輝くように全く別のものに視えるとしたら
それを分かち合いたくなるはずです。




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