米国で
人工芝のグラウンドで試合をした若い女子選手たちが
次々とがんを発症した件は、
いまや
他の国にも波紋を広げています。


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まず、
人工芝でサッカーをしていたワシントン大学の学生たちが
立て続けに「がん」になりました。
人工芝のグラウンド。


そして、
それは
その大学だけではなく

全米各地の人工芝を使っている他の大学でも
同様にリンパ腫などの血液のがんになった選手たちが多く確認されたのです。



米国ナショナルチームの元選手の話では、
158人の選手(60%がゴールキーパー)
がすでにがんになったと証言しています。


ゴールキーパーは、
繰り返し人工芝にダイブすることになり、
そのたびに人工芝のゴムの破片が
選手の体内に侵入する可能性があるのです。



2014年には、
米国NBCテレビが
サッカー選手のがん発症と
人工芝の関連性を取り上げて話題になりました。
nbcnews34NBC News


人工芝に使われているゴムチップが
発癌と関連性が問題とされています。


人工芝のメーカーは、
癌との因果関係を否定していますが、

人工芝に使われているゴムチップは、
古タイヤをリサイクルした原料で作られ
成分分析結果では
水銀や鉛、砒素、ベンゾチアゾール、ヘキサデカン
4-t-オクチルフェノール
クリセン 
をはじめとして
いくつもの発癌物質が検出されています。

例えば、
人工芝の原材料の一つ「クリセン」をマウスに接触させると
腫瘍の発生が顕著に増加したとの報告があります。

身体に良くないことは明らかです。
nbcnews22NBC News

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もちろんすべての人工芝が危険な材料を使用しているわけではなく、
安全な製品も使われているものと思います。



米国のマスコミ各社は、
政府の対応の遅れを次々と批判し、

ようやく
米消費者製品安全委員会(CPSC)
環境保護局(EPA)
疾病対策センター(CDC)が
人工芝の原料である古タイヤの発癌性についての
調査を開始することになりました。

これは、
政府が明らかに人工芝の発癌性を重要視したためと言えます。

先日のブログ「無視されつづけるアメリカ先住民の汚染水問題」でも書いた通り、
よほどの明らかな証拠を示さない限り
政府は動かないからです。



英国でもこの問題を重要視し、
調査を始めるようです。

「サッカーで使われている人工芝にがんのリスク」
turfsssMailOnline

英国民保健サービスの元高官の
人工芝でサッカーをしていた息子も
がんになっってしまったことも影響しているかもしれません。
彼の息子もゴールキーパーでした。

「私の十代の息子が癌になったのは、人工芝でサッカーをしてからだ」
nfss2MailOnline


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すでにスコットランド・スターリン大学の環境医学部門での
人工芝の発がん物質調査では、
米国での発表と同様に、
複数の発がん性物質が確認されたことを発表しました。





人工芝の世界的な製品の一つでもある某人工芝は、
1960年代に
枯葉剤やラウンドアップ、遺伝子組み換えで有名なモンサント社が開発したものが元になっています。

最初の製品名は、
ChemGrass(化学芝)
その後
ヒューストンのアストロドームに採用されてから
名称変更になりました。


今後の人工芝とがんの関連性に関する調査結果が注目されるところです。

日本の人工芝は、どうなのでしょうか?

日本サッカー協会(JFA)は、
選手側の視点に立ち良質なプレー環境を提供するために
天然芝を補完する目的においてのみ
人工芝の導入を容認する
という立場のようです。





少なくとも
当事者たちが口をそろえて言うように、
人工芝のグラウンドでゴールキーパーを行うのは危険なのかもしれません。

米国ナショナルチームのワンバック選手は
「人工芝でプレーするなんて悪夢。」
と語っています。


一日も早く
客観的な分析を行ってもらいたいものです。
 
安心した環境でサッカーをしたい人は多いのではないでしょうか?



NBCのニュースはこちら
nbcnews44NBC News






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