クロアシイタチ。
.huffingtonpost.com
かつては
カナダからメキシコまでの北米大陸に
広く生息していた動物ですが、
1970年代までには
絶滅したと思われていました。
主食は、プレイリードッグです。
巣穴へ果敢に飛び込み、
プレイリードッグを食べて
その巣を自分の住処にします。
ところが、
20世紀になって
プレイリードッグは、
地下に巣穴を拡げていく生態を持っていることから
畑や牧草地に悪影響を与えるという名目で
北米大陸で
プレーリードッグの一斉駆除が行われました。
米国政府も支援し、
徹底してプレイリードッグを排除してしまったために
生息地ではプレイリードッグは
激減。
それによって
プレイリードッグを主食にしていた
クロアシイタチまで
食料が無くなり
消滅しまったのです。
誰もが、
クロシアシイタチは絶滅したものだと
思いました。
1981年になって
ワイオミング州西北部のミーティートスという村の
ある牧場の飼い犬が
動物の死骸をくわえて持って来ました。
それが
絶滅したと思われていた
クロアシイタチだったのです。
これをきっかけに、
その周辺部で
クロアシイタチの捜索を行ったところ
クロアシイタチの一群が
発見されました。
1987年になって
野生のクロアシイタチ18匹が捕獲され、
人工繁殖させた後で、
本来の生息地域であるカナダ南部からメキシコ北部までの
北米大陸25カ所において
まだプレイリードッグが生息している場所へ
順次再導入を試みたのです。
でも
野生でクロアシイタチが生き延びるためには、
充分な数のプレーリードッグが生息していることが条件になります。
2015年末の時点では、
全米に
300匹だけ生息していることが確認されています。
かつては全米に
数万匹単位で生息していた
クロアシイタチも
今は
地球上に生き残れるギリギリの数になってしまいました。
この数では、
大幅な気候の変動や
病気の発生が起きた場合には
あっという間に
絶滅してしまう怖れがあります。
ここで懸念となっているのは、
クロアシイタチの主食となるプレイリードッグの病気、
特に
梨鼠ペストです。
ノミが媒介する梨鼠ペストから
プレイリードッグを守らないと
梨鼠ペストがアウトブレイクした場合には
抗体を持たないプレイリードッグは壊滅的な被害をもたらすことになります。
1992年の発生の時には、
1300エーカーに拡がっていたプレイリードッグのコロニーが
大量死によって
たった3週間で
37エーカーにまで縮小してしまったこともあります。
なんとしても
梨鼠ペストの発生を抑えなければなりません。
そこで
米魚類野生生物局(USFWS)が
経口ワクチンの散布を計画しました。
今回秋から施行されるのが
ドローンを使ったプレイリードッグのための経口ワクチン入りの餌の散布です。
これは
ワクチンを混ぜたピーナッツバターを
ペレット状の餌に塗布したもので
プレイリードッグが好んで食べるそうです。
予備実験では、
このワクチンで梨鼠ペストが予防できることが判明しています。
ドローンを使うことによって、
人が撒くよりも、
はるかに効率よく目的地へワクチンを運ぶことが可能です。
プレイリードドッグを保護することが
クロアシイタチを保護することなのです。
「一蓮托生」
どんな結果になろうとも、
行動や運命をともにすることを言います。
これは
クロアシイタチとプレイリードッグだけではなく、
すべての生き物に繋がっています。
地球上すべての生き物は
一蓮托生なのです。
人が
精密で複雑な自然界の仕組みを理解できていないだけです。
一つの生物種の絶滅は
他の生物たちにさまざまな影響を及ぼします。
すべては繋がっているという認識は、
これからの地球には必須の考え方です。
今日もありがとうございます。
ブログランキング参加しています。
よろしければクリックお願いいたします。

人気ブログランキングへ

かつては
カナダからメキシコまでの北米大陸に
広く生息していた動物ですが、
1970年代までには
絶滅したと思われていました。
主食は、プレイリードッグです。
巣穴へ果敢に飛び込み、
プレイリードッグを食べて
その巣を自分の住処にします。
ところが、
20世紀になって
プレイリードッグは、
地下に巣穴を拡げていく生態を持っていることから
畑や牧草地に悪影響を与えるという名目で
北米大陸で
プレーリードッグの一斉駆除が行われました。
米国政府も支援し、
徹底してプレイリードッグを排除してしまったために
生息地ではプレイリードッグは
激減。
それによって
プレイリードッグを主食にしていた
クロアシイタチまで
食料が無くなり
消滅しまったのです。
誰もが、
クロシアシイタチは絶滅したものだと
思いました。
1981年になって
ワイオミング州西北部のミーティートスという村の
ある牧場の飼い犬が
動物の死骸をくわえて持って来ました。
それが
絶滅したと思われていた
クロアシイタチだったのです。
これをきっかけに、
その周辺部で
クロアシイタチの捜索を行ったところ
クロアシイタチの一群が
発見されました。
1987年になって
野生のクロアシイタチ18匹が捕獲され、
人工繁殖させた後で、
本来の生息地域であるカナダ南部からメキシコ北部までの
北米大陸25カ所において
まだプレイリードッグが生息している場所へ
順次再導入を試みたのです。
でも
野生でクロアシイタチが生き延びるためには、
充分な数のプレーリードッグが生息していることが条件になります。
2015年末の時点では、
全米に
300匹だけ生息していることが確認されています。
かつては全米に
数万匹単位で生息していた
クロアシイタチも
今は
地球上に生き残れるギリギリの数になってしまいました。
この数では、
大幅な気候の変動や
病気の発生が起きた場合には
あっという間に
絶滅してしまう怖れがあります。
ここで懸念となっているのは、
クロアシイタチの主食となるプレイリードッグの病気、
特に
梨鼠ペストです。
ノミが媒介する梨鼠ペストから
プレイリードッグを守らないと
梨鼠ペストがアウトブレイクした場合には
抗体を持たないプレイリードッグは壊滅的な被害をもたらすことになります。
1992年の発生の時には、
1300エーカーに拡がっていたプレイリードッグのコロニーが
大量死によって
たった3週間で
37エーカーにまで縮小してしまったこともあります。
なんとしても
梨鼠ペストの発生を抑えなければなりません。
そこで
米魚類野生生物局(USFWS)が
経口ワクチンの散布を計画しました。
今回秋から施行されるのが
ドローンを使ったプレイリードッグのための経口ワクチン入りの餌の散布です。
これは
ワクチンを混ぜたピーナッツバターを
ペレット状の餌に塗布したもので
プレイリードッグが好んで食べるそうです。
予備実験では、
このワクチンで梨鼠ペストが予防できることが判明しています。
ドローンを使うことによって、
人が撒くよりも、
はるかに効率よく目的地へワクチンを運ぶことが可能です。
プレイリードドッグを保護することが
クロアシイタチを保護することなのです。
「一蓮托生」
どんな結果になろうとも、
行動や運命をともにすることを言います。
これは
クロアシイタチとプレイリードッグだけではなく、
すべての生き物に繋がっています。
地球上すべての生き物は
一蓮托生なのです。
人が
精密で複雑な自然界の仕組みを理解できていないだけです。
一つの生物種の絶滅は
他の生物たちにさまざまな影響を及ぼします。
すべては繋がっているという認識は、
これからの地球には必須の考え方です。
今日もありがとうございます。
ブログランキング参加しています。
よろしければクリックお願いいたします。
人気ブログランキングへ
コメント
コメント一覧
しかも「主食」とは…。う~ん、ちょっと複雑な気持ち。
でもこれが自然界の仕組みなら自然界に任せないとね。
私情は胸にしまっとこ。
経口ワクチン入りの餌のほかに、できればプレイリードッグの好物もドローンでたくさん
撒いてあげて下さいな、っと。
それと、いずれクロアシイタチの天敵もできれば少~し増やして下さいな、っと。